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ダン梨・F
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「ビジネスには応じると」
「コルヌーをお嫁さんにするのにも応じるわ」
「いらねっす」
(わぉ、ガッツリ本心100%。コルヌーったらボーイフレンドいないから、アピールの仕方が分かってないのね……黙って見守る気だったけど、ちょっとアドバイスした方がいいかしら)

 テュケーさんがさも残念そうにほう、とため息をつくが、今のところ俺にとってコルヌーに対して好感度が上がるイベントが一切起きてない気がする。

 とりあえず、テュケーさんはヤンデレメンヘラ豚狂いクソビッチ神(名前長くなったな)ことフレイヤが余計なちょっかいを出すようなら牽制してはくれるが、全面的に味方になる気はないらしい。俺の態度次第では無理ではないが、それをするほど状況が逼迫してはいない。
 なお、今のところヘスティア・ファミリア内で目をつけられているのは俺だけのようだ。ヘスティアの名前くらいは辛うじて挙がったが、明らかに「バミューダの今の主神」以上の価値を見出していないように思える。つまるところ、俺個人には配慮しても、他のメンツについては知ったこっちゃないと言い出す可能性はある。色々と考え物だ。
 そして――この女神を信頼するほどまだ俺は楽天的になれない。

 特に不信感がある訳ではなく、ただそこまで親しくなれる理由がないからそうするだけだ。
 そう判断した俺に、女神テュケーは悪戯っぽく微笑む。

「疑ってるんだ、私のこと」
「疑っちゃいませんよ。ただ信じてるとも気楽に言えるほど仲良くないだけです」
「仮にも神を前に、二十歳にもならない子供がずけっと言うよね。ふふ……やはりそうね。貴方はこの世界において自分で自分の運命の向かう先を定める確固たるものを感じるわ」
「そうですかね?人間なんて、大小の差はあれど自分の運命を決める力はあるものです。それの使い方と行使する勇気があるかないかじゃないですか?」
「それだけ?」
「知恵と勇気だボウケンシャってことで一つ」

 こうして俺は適当に誤魔化してその場を後にした俺は、ため息をついた。

 俺は、フレイヤの話を他人にそれほど聞いたこともなければ見たことも当然ない。フレイヤが俺に関心があるかどうかなど、今の俺には転生知識なしには本来知りようもない話だ。なのに俺はそのことについて言及しなかった。そしてあの神も、俺が知っていることを前提にするように喋っていた。揺さぶりのつもりでスルーしたが、隙はなかった。

「神様ってやつを甘く見過ぎたかな……」

 もしかしたらあの神、俺が転生者もしくはそれに類する存在だと気づいているのかもしれない。



 時は飛んで、ヴェルフと邂逅。そしてそのままなし崩しダンジョン。

 原作だと武器や防具担当としてベルにとってよき鍛冶屋兼仲間だったヴェルフだが、俺は別に彼の作
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