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ロキを愛する冒険者がいるのは間違っているだろうか
一話日下飛翔ルーガー
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言ってきてる者が何人かいる」

「ロキファミリアなら引き手数多は
当然でしょう」

飛翔はさもありなんと、納得顔で
話を聞き続けている。
主だった団員及びロキが留守の 
黄昏の館は恐ろしく静かだ。
たまに庭の方で、まだまだサポーターなどを任されている、二軍の居残りメンバーが鍛練をしている
声が聞こえたりはするが。

「まぁそうなんだが、問題は
そいつら全てレベル3なんだよ
幹部の推薦も受けている 
とはいえ三大幹部の団長、副団長
ガレスさん達じゃないがな」

「つまり、レベル2のそれがしでは
そのレベル3には劣ると」

「そうなるな。
幹部の推薦も受けている以上
彼女らが枠を埋めてしまうだろう。
ウチが女性の団員数の方が多いのは知ってるよな?」

言葉を選びながら巧みに、揺さぶりをかけて、時に真実を交えるドノバン。

「つまりこのままだと、亡くなった
団員の補充はそのレベル3の方達で
事足りると」

「そういうことだ。
レベル2はお呼びじゃねえ」

首を左右に振りながら、突き放す言葉を飛翔にドノバンはぶつけた。
ぶつけられた飛翔は顔を俯け、
拳を握りしめる。

(よしよし、このままだと入団できないとショックを受けてるなぁ)

ショックを受けている飛翔の反応を
見たドノバンは手応えを感じる。

(ウチに定員数なんて、ねえっての
まぁ、大半の入団希望者はベートに
睨まれた瞬間ビビってやめたり、
またはアイズに戦おうとか言われて
辞退してるけどな)

「お呼びでないそれがしが、
入団するには五千万ヴァリスいると」

「ガレスさんは義理堅いドワーフだ。
五千万ヴァリスの寄付で、慰霊祭を
出来たとなると、団長と副団長に
頭を下げてでも、その寄付者が入団を望むなら頼み込んでくれるだろうなぁ。
ロキ様も亡くなった子らの冥福を
祈れる祭りが開けてお喜びになるだろう」

ドノバンの話を飛翔は耳を傾けて、
しっかりと聞く。

(もう一押しだな)

ドノバンは大金を手に入れるため、
丁寧に嘘話を続ける。

「慰霊祭が開けたら、ロキ様のやけ酒も収まるかもしれないなぁ」

「やけ酒ですと?」

「あぁ、子供を失ったロキは
毎晩一人涙を流しながら、浴びるように酒を飲んでいる。
ガレスさんも何度も付き合い、その度に慰霊祭を開きたいと、頼んでいるそうだ」


「何とロキ様がそのような
……慈愛溢れるロキ様の事無理もありません」

涙を浮かべながら、飛翔は目頭を押さえる。

「ぶっ……ああっそうだな
ロキは慈愛溢れる自慢の主神だよ」

(危ねぇ吹き出しそうになった。
あの365日飲んべえの貧乳女神が
慈愛溢れるって、頭わ
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