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ロキを愛する冒険者がいるのは間違っているだろうか
一話日下飛翔ルーガー
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もうすぐ厳しい
苦難を強いられる事になる。

「ファルナを得たのは、十二歳
最初はあめのまひとつめのみこと
でその次は神スサノオ?
どっちも聞いた事のない名前の神だな」

紹介状を読み終えたドノバンは、
難しそうな顔をしながら、紹介状を
折り畳んでポケットに片付ける。

(……やはり紹介状だけで、すんなり入団とはいかないか)

飛翔は目の前にいるドノバンの
態度を見るに、自分の入団は難しいと思う。

(都市外では珍しいレベル2と言えども、天下のロキファミリアでは
ありふれた存在か)

飛翔は目の前で腕を組んで考え込んでいる、ドノバンの様子をうかがう。

食堂に案内されるまでの移動中に自己紹介を飛翔は受けていた。
目の前のドワーフの名はドノバン・
ウォード。
現在33歳のレベル4で2つ名は
守護者(ガーディアン)
若い頃は遠征で特攻隊長を引き受けていたが、何年か前の遠征で
片足を失ってからは、前線を退いて、後輩の面倒や、黄昏の館の
留守番などをしているそうだ。
 
(天下のロキファミリアには、レベル2などお呼びでないのかもしれない……が諦める訳にはいかない??)

飛翔は実力が足りないと思われるなら、やる気だと思い熱くロキへの想いを語った。



「それがしが、ロキファミリアへ
入った暁には三大クエストの制覇
それを達成したのちは、ダンジョン制覇を成しロキ様の名を地上及び
天界の隅々にまであまねく広げたいと思っております。
雑用でも何でも致します何卒
それがしをロキ様のファミリアに
入団させて頂きたい??」

「おう……夢を持つのは良いこと  だ」

 (うぜぇーこいつ)

顔をひきつらせながら、土下座をしてロキファミリアへの入団を乞う
飛翔をドノバンは鬱陶(うっとう)しそうな眼で見下ろした。
当然土下座している飛翔には見えない。

(それにしても、団長に憧れてとか
リヴェリア様のお役にとか言って
来るやつは結構いたが、ロキを慕っては始めてだな)

土下座する飛翔をドノバンは観察する。
年は二十歳の若者、ラキア人と極東人のハーフらしいが、父親の血が濃すぎるのか、黒目ぐらいしか極東人の特徴は見当たらない。
本人もハーフらしさが、ないのを気にしており、私にあまり似てないと嘆く母のせめて慰めと、父母両方の姓を名乗る事にしているらしい。
名前の最後につくルーガーは母の名字だそうだ。
顔は俳優でもやれそうな程に整っており、美男美女が多いロキファミリアでも、ひけはとるまい。
背も190メドルはある長身で
長い金髪の髪を一纏めに括っている。
腰に差している二本の刀は、東洋の武器に疎いドノバンでもかなりの業物だと一目でわかる物だ。

「まぁ……
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