猫娘と強化合宿編
NO.083 最悪の結末
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体中から大量の凶器を出して今か今かと切り刻まんとし迫ってくる。
もう泡瀬は泣きそうになりながらもなんとか八百万を抱えて必死に走っていた。
だがついにその凶器が二人に届きそうになった時に、その脳無は急に動きを止めて撤退を始める。
「な、なんだったんだ……?」
「…………」
呆然とする泡瀬とは対照的に八百万は深く考えていた。
戦闘行動をやめたという事は、もしかして飯田が殺されたか、もしくはそれ以外の目標が完遂できたのか?
「(まさしく最悪な状況! でも、百! 最善を推し量りなさい!)」
八百万はあるものを創造する。
「泡瀬さん、“これ”をあの脳無に個性で結合してください!」
「な、なんで!?」
「いいですから! 手遅れになる前に!」
「あー、もう分かったよ!」
それで泡瀬は今だにのそのそと歩いて撤退している脳無に己の個性である『溶接』で“それ”を張り付けた。
「これでいいんだな!?」
「はい。ありがとうございます……」
「とにかく逃げるぞ!」
これ以上は出来ることはないと八百万も感じて大人しく撤退をするのであった。
広間ではスピナーとマグネも虎とマンダレイと拮抗した戦いをしていたが、
「よし。これでお終いか。眼鏡君を殺せないのが心残りだが仕方がないな……」
「逃げるわよ」
「逃がさんぞ!」
虎が追撃を駆けようとするが、そこに突如として黒い霧が出現する。
「お、ちょうどよかったみたいだな」
「ええ……。お二人はもう潜ってください」
スピナーとマグネはその霧にすぐに入ってしまい、いなくなってしまった。
「くッ!!」
「逃がしちゃった……」
悔しがる二人。
そして未だに通信に反応してくれないラグドールの心配をしたのであった。
Mr.コンプレスを追いかけている一同。
「くっ! 意外に早い!」
「飯田! お前だけでも先行しろ! すぐに追いつく!」
「いえ、轟ちゃん。それはダメよ。ヴィランの狙いの一つには飯田ちゃんの抹殺も含まれているのよ!? 下手に一人にしてなにかあったら……」
「では、どうする!? 緑谷に常闇がこのままでは!」
「デクちゃんだったらこんな時!」
お茶子がそういう弱音を吐いてしまう。
そうだ、いつも出久の機転の速さでいつも助けられていた。
だが、今その出久はヴィランの手に落ちている。
だから頼れない!
「(考えろ! 考えろ! こういう時デクちゃんはどうするか!)」
お茶子は必死に考えた。
そして自分なりの最適を思いつく。
「飯田君! 轟君と障子君の手を持って全力疾走して! 私が二人を軽くするから! これなら飯田君も一人にならないで済むから! 頃合い
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