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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第百五十五話
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かれた。
『大降りな攻撃はNGですよ』
弾かれた木刀につられて仰け反った暦の腹に、面の誰かの肘鉄が入る。
「がはっ!?」
『ね?こうなるでしょう?』
肘鉄をくらい、たたらを踏みながら後退する暦に対して、面の誰かは何もしなかった。
『ここは夢の世界。貴方が痛みを無視しようと思えばいくらでもできる。できてしまう』
暦が態勢を立て直す。
『さぁ、もう一度』
今度は木刀を握る手を腰あたりに当てて、面の誰かに近づく暦。
今度は横薙ぎの一撃を放つ。
面の誰かはノーガード。
その木刀はあっさりと面の誰かに直撃…
━━しまった!?━━
暦の瞳がそう語るのを見ながら、面の誰かは同じく瞳で語りかけた。
━━問題ありません━━
スカっと暦の振るった木刀が面の誰かの腹をすり抜けた。
『ここは夢の世界。貴方の攻撃で私が死ぬ事はない』
だから、と面の誰かは続けた。
『好きなだけ殺しあいましょう?』
「ん…」
ベッドの上で、暦は目を覚ました。
━━何だろうか。長い夢を見ていたような━━
「まぁ…いいか…」
通学路で、彼はある後ろ姿を見かけた。
「一夏君」
「ああ、暦さんか」
呼び止められ、振り向く一夏。
ふわりと広がる長髪。
無駄のない動き。
風鈴の音のような澄んだ声。
その全てに暦は既視感を覚える。
「……,?」
「どうしました暦さん?」
首を傾げる暦に、一夏は何かと聞いた。
「いや……なんでも……ない…よ?」
「何故に疑問形?」
「いや、君をみていると何かを思い出しそうな…」
「…?」
こてん、と首を傾げる姿に暦はお前は本当に男かと言いたくなった。
「いや、思い違いだと思う。おかしな事言ってわるかった」
「別にいいですけどね。俺ぁ暦さんと弾くらいしか同性の友達居ませんし。
まぁ、暦さんも同性の友人って俺らだけでしょ?」
「まぁ、そうだけど」
「そして同年代の男友達はゼロっと…」
「待て。僕にだって友達くらいいるぞ!」
「え? 男友達が?」
「………………」
「黙らないでくださいよ俺がいたたまれなくなるでしょ」
「何気に酷いな君…」
「これぞ『俺くおりちー』」
フンスッ! とドヤる一夏。
「あ、そうだ暦さん」
「ん?」
「俺らの文化祭見に来ません?」
「文化祭? まぁ、いいけど」
「ふふ…」
「?」
「いえ、何でもありませんよ。なんでも…ね」
そう言って、一夏は意味深な笑みを浮かべるのだった。
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