生贄の祭壇
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から、余り詮索はして欲しくはない。
「あ、ありがとうございます……」
何だかビビの様子がおかしい。
寝そべった姿勢ではビビの顔を見ることは出来ないが、照れているのだろうか。
此方から顔を背け、両手を頬に当てている。
「……それでアキトは何故、寝転がっているのかしら?」
「いや、何と言うか……」
ナミの迫力に少し圧されながらも、アキトはメリー号の甲板の上に寝転がる。
身体を大の字に広げ、完全にリラックスした状態だ。
「「「……?」」」
アラバスタ王国でのクロコダイルとの騒動も終わり、空島にも無事到着
端的に言うと疲れた
今のアキトを支配するのは達成感と気の緩み
その様は普段のアキトから大きく乖離し、声にも覇気が全くと言って無かった。
「生贄の祭壇より外に出ていくのも正直面倒だし、もう怠けても良いかなって……」
呆然と空を見上げ、アキトは甲板と一体化しそうな勢いで全身の力を抜いていく。
「「「……」」」
ゾロとロビンの2人は既に生贄の祭壇より外に脱出している。
ナミも外に出ていく予定であったが、ビビがメリー号に残ると言った途端、ナミもこの場に残ることを決めていた。
「別にナミがメリー号に残る必要はないぞ?」
「いえ、私がいなければ危ないわ」
「戦力的には大丈夫だと思うが……」
「そういう意味じゃないわよ……!」
それではどういう意味であろうか。
依然として謎である。
「おい、貴様ら一体いつまでこの俺を無視しているつもりだ?」
そんな和気あいあいとしたと様子のメリー号の上空から響く声
空島に君臨する四神官の一人、シュラが巨大な鳥に跨り此方を見下ろしていた。
「チョッパー、頼んだ」
「俺……!?」
「お医者さんの出番だ(神の神官、神、犠牲、犠牲無くして人は生きれない、試練、つまりそれは……?)」
「それは……?」
「(間違いなく精神的な疾患を抱えている)」
「うェ……!?(それは本当か!?)」
「ああ、間違いない(何というか聞いていてかなり辛い)」
「俺が救ってやらないと……(精神的な疾患ってことか……)」
普段のアキトらしからぬふざけた物言いだが正直、人の身でありながら"神"だの、"神官"だのと宣う輩は見ていて気持ちの良いものではない。
即刻、その口を物理的に潰したくなってくる。
「おい、貴様ら誰が精神疾患者だ」
小声で話しているにも関わらず、此方の会話を聞き取る聴力、間違いなく覇気に近しい力を持っている。
アキトはだらけ切った態度でも油断はしない。
「決めたぞ、小僧。先ずは舐め腐った態度の貴様から
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