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デジモンアドベンチャー Miracle Light
第43話:現実世界へ
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慌てて口元を押さえて黙り込む。
戦いが終わったら、選ばれし子供達は元の世界に戻らなくてはいけないのだ。
苦楽を共にした相棒と別れなければならない。
「丈…」
「あ、いけない……不味いこと言っちゃったみたい……いやあ、帰ってきてもまた戻って来れば!!」
「丈さん、あんたこっちと向こうの時間差を忘れてませんか?」
大輔がジト目で言うと丈は口を閉じ、ゴマモンは心底呆れたように見遣る。
「丈ー」
「そうだった。戻ってきても駄目なんだ……。この世界と僕達の世界は時間の進み方が違うから、生きて会えるとは限らないんだ……ごめん……」
別に丈のせいではないだろう。
これは最初から決められていたことだ。
「なあ」
ヤマトの声に全員の視線が彼に集中する。
【?】
「夏休みはまだ大分残ってるよな?俺さ、休みが終わるまでこっちの世界に残ろうかと思うんだ」
「ああっ、それいい考えかも!!」
戦いが終わったからと言って今すぐに帰る必要はないだろう。
まだパートナーと一緒にいられることにタケルは表情を輝かせた。
「お兄ちゃんが残るんなら僕も残る!!」
「私も!大輔君!賢君!良いよね?」
「勿論だよ」
「ヒカリちゃんは太一さん達より短いからね、気持ちは分かるよ」
「ヒカリ、何で大輔達に聞いて俺に聞かない?ま、まあ俺も…」
「元気出しなさいお兄ちゃん。私も残るわ、時間はまだたっぷりあるもの」
「うっせえ!!まあ、確かにな…」
太一ではなく大輔と賢に了承を取るヒカリに悲しむ太一に空が慈愛に満ちた目を向ける。
「僕もそうしようかな……」
「私も!!」
次々とヤマトの提案に頷く子供達。
パートナーと少しでも長く一緒にいたいのは、みんな同じだった。
「そうですね。こっちの世界の1日が僕達の世界の1分と考えて、4週間だから……」
「暗算なら僕に任せてくれ!……えーと、40320日………ざっと110年だ!!」
「そんなに!?」
「良いぞ、新しい冒険だ!!」
「よし、出掛けようぜ!冒険の旅に!!」
「賛成!」
「おーい、あれ何だ?」
雰囲気を簡単に粉砕するブイモン。
ブイモンが指差したのは空。
「空?空がどうかしたのかいブイモン?…って、日食じゃないか」
賢が空を見て呟く。
最初は太陽が雲に隠れたのかと思ったが、どうやら日食だったようだ。
その時、子供達にゲンナイがゆっくりと歩み寄ってきた。
「子供達よ、話しておかねばならんことがある」
「話って、良い話?悪い話?」
「恐らく…悪い話じゃ」
問いに対してゲンナイはどこか困ったように口ご
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