MR編
百五十七話 談笑響く迷宮
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多い。
「確かセリーンガーデンは、ビジュアル方面にリソース結構割いてたんだっけか」
「うんっ、ALOも凄く綺麗だけど、セリーンガーデンの世界もとっても綺麗なんだよ、今度アスナ達も招待したいくらい!」
「へぇ、興味はあるな……で?そんなお美しい世界から、なんだって最強無敵の絶剣様が生まれるに至ったんだ?」
「むぅ、なんかその言い方くすぐったいなぁ……えっと、そのセリーンガーデンで会った友達に、《アスカ・エンパイア》ってゲームに誘われて、そっちにダイブしたのが剣に触った最初かな」
少し懐かしむように言った彼女に対して、リョウは少し驚いたようだった。加えていた煙棒を人差し指と中指に挟んで口から外すと、興味深そうに言う。
「あ?なんだお前、《アスカ》やってたのか」
「リョウさん、アスカ知ってるの?」
「当然。割と有名だぞ?シード系列のゲームが出る前のVRMMOとしちゃ、基本プレイ無料の割に出来がかなり良かったって聞いてる」
「うん!アスカの世界も凄く綺麗だったなぁ……」
少しだけ、どこか誇らしげにも見える様子で話すユウキの言葉は落ち着きながらも弾んでいて、彼女がその世界でも多くの思い出を作ってきたのだろうと、聞かずともわかる。
アスカエンパイアは、ALOと同じくリョウたちがSAOから帰還する前に、世間からのフルダイブ系ゲームに対する強い風当たりの中でサービスを開始したVRMMORPGだ。したがってザ・シード系列のゲームではなく、ALOとは違ってシード稼働後もその連結帯に加入することも無かったためコンバートは出来ないが、FPSや西洋ファンタジー系列の世界観が多かったVRMMO初期において登場した、クオリティの高い和風テイストメインの世界観と、独特の戦闘スタイルは今もコアなゲーマーからVRMMO初心者まで幅広い層で高い評価を得ている。
「聞いた話じゃ、スキルの発動方式が割とユニークなんだってな?フミコミザンだか、何だか……」
「アハハ、違う違う!踏み込みはキーになってたけどそんな名前じゃないよー《グラウンド・サークル》っていうんだよ、こう、一歩目で踏み込んでサークルを出して、二歩目でスキルを選ぶの」
地面を大げさに踏み込みながら説明する彼女の様子はしかし演技っぽい様子ではなく、中々どうして堂に入っていて、恐らくは実際に彼女がアスカ・エンパイアの世界で彼女がしていた動きなのだろう。リョウ自身も体感したことの無いゲームシステムに興味をそそられつつ、腕を組む。
「ほほう……なんだ、《〜〜〜〜〜エグゼ》は無関係か」
「え?なにそれ?」
「2000年代がまだ一ケタ台の頃にあったアクションRPG。ゲームアーカイブとかでプレイすっとこれが中々単純でも奥深い戦闘システムでな……、まぁそりゃいいんだよ、そこで覚えたのか?」
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