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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第267話 見せちゃった秘匿
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聖バレンタインデーの夜。
隼人は、帰路につき一仕事を終えた。
後はもう就寝するだけ。明日へ備えて万全の体調を整えよう! ―――などと言えば、また渚あたりから 脳天
手刀打ち
(
チョップ
)
をまた。今度は割と強めに浴びる事だろう。確かに現実世界でではしっかりと果たす事が出来たと思う。
受け取った想いに対して、自分の想いを、誠意を、日ごろからの感謝も全部込めて、皆に渡す事も出来たとリュウキ自身では思うことが出来た。自画自賛をするわけではないが、皆等しく笑顔を見せてくれたから。
でも、それはあくまで現実世界でのみの事。
現実ででは会う事が出来ない人が、
ALO
(
むこう
)
ではたくさんいるから。その点も渚は理解しているし、ALO内でプレイしているのだから更にわかる。
そもそも玲奈や詩乃、そして木綿季、藍子とALOでまた会おう、と約束もしているし、渚にも事前にしっかりと教育を受けている為、そんな愚行は犯さないのが正しい認識なので、つまり言ってみただけなので、リュウキはしっかりと行動をすると宣言しよう。
でも、少々時間が遅くなるのだけは、事前に連絡を入れているし許してもらいたい。
仕事がまだ残っていたから。……それに、その仕事とは強ち、他の皆と関係ない、とは言えないものだから。
ベッドに横になっていた隼人はゆっくりと身体を起こした。
身体の状態を軽く確認すると、頭に装着されているアミュスフィアを外し、軽く頭を振って乱れた髪を直した。
そんな隼人の傍には、綺堂が直立不動で佇んでいた。 隼人と目が合うと、ゆっくりと頭を下げたのちに微笑む。
「お疲れ様です。坊ちゃん」
「うん。爺やもね! 僕は……って、……あ、ぅ……、坊ちゃん……、それに僕。うぅ まただ。やっぱり、恥ずかしい」
「ほほ。申し訳ありません。2人きりになるとどうも昔を思い出してしまいますので。私も、坊ちゃんも」
「う〜ん……、そこまで昔と言うわけじゃないし、それは僕……オレも解るけど、何とかしないと。……ほら、やっぱり爺やと2人だけだったら口調とか、一人称も戻っちゃう事もあるから。……オレ、オレは隼人。オレはリュウキ。オレ、オレ、オレ……」
綺堂と隼人の2人だけであれば、以前の様な何処となく甘えが見える隼人になってしまう。それは ずーっと前からそうだったから 仕方のない事なのだ。SAO時代よりも長い時を一緒に過ごしてきたから。
でも、SAO時代の方が遥かに短いとはいえ、密度の濃さ、あの濃密な期間を考えてみれば 一概には言えないかもしれない。
そして今は親子水入らずの時間帯ともいえるから やっぱりどうしても〜 なのだ。ふと思い返して 恥ずかしい、とわずかに顔を紅潮させる隼人、が定番だ。
こ
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