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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
決意の瞬間
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生きてきたのが神群である。であればこそ、当然のこととして。自分たちの手足として動かすことのできる足のつかないコミュニティはいくらでもあった。神殺しのギフトを持つ相手故に、用いる手段は神霊以外の者を。そして当然の結論として、皆殺しに会う。
箱庭よ。これが魔王の所業じゃなくて何だというのだ。



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「黒ウサギ、ひとまずはあれで全部か?」
「イエス、先ほどの相手までで必要だった話し合いは終了なのですよ」

その言葉を聞き、十六夜は髪をかき乱しながら机に突っ伏す。リーダーが消え暫定のリーダーもいない今、その役割を担っているのが彼である。

「神霊本人が来たわけじゃないにしろ、神群の相手ってのもキツいもんだな」
「その神の代理に足るものとして神格を預かる存在ですから……少なからず、神を相手に渡り合うだけの力を持っているはずです」
「いいね、こんな状況じゃなきゃ是非行って!と願いたいもんだ」

そうぼやく十六夜へ黒ウサギは紅茶を差し出し、一気に飲み干される。思わぬ会合は、確かに十六夜を疲弊させていた。

「が、疲れただけの価値はあった。上層の方針、表向きのモノとはいえそれを知れたのは大きい」

水分を取り落ち着いたのか。少しずついつもの調子を取り戻して、不敵に笑う。

「ひとまず、一輝の討伐指令は完全に取り下げられた。あれが個人的に箱庭へ害を及ぼしすぎない限り、“ノーネーム”も一輝も放置だ」

装飾を取っ払って言ってしまえば、上層が下した結論はこれである。本来であれば神へたてついた者としてはありえない結果。しかし彼という存在はそれを下されるに足るモノを保有している。

「今回ばっかりは、神殺しと異形喰らいに感謝するしかねえな。害もなく、攻めるのも損と来た」

異形喰らい、と名付けられた存在。そのギフトに込められた意味も目的も不明ながら、その力だけは明らかだ。神を仕向けたとき、確実にその力が増す。一人で神群を形成することすら、ともすれば可能であろう。

「まあ、それも長くはないだろう。今はアイツの存在がブラックボックスだからいいが、そうじゃなくなった時どうなるかは火を見るよりも明らかだ」

人類最終試練、その正体が何であったのか。ハーメルンの笛吹き男、その事件の真相は何であったのか。人類種の最果てより来たりた吸血種の正体とは。
程度は違えど、それらと何も変わらない。正体が判明すればその霊格は丸裸になり、ギフトの理屈も判明し、滅ぼすことも可能となりうる。少なくとも、力によって滅ぼしていい存在なのかがはっきりする。
滅ぼしてよく、滅ぼせるのなら。その明確な脅威を、躊躇うことなく滅ぼすだろう。それが叶わずとも、

「だからその前に、俺達でアイツを倒すのがベストなわけだ」
「ま
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