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デジモンアドベンチャー Miracle Light
第15話:兄の不安
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イモンの攻撃で破裂し、暗黒のパワーとメタルグレイモンの攻撃のエネルギーによってお主達を吸い込んだブラックホールが発生し、今に至るのではないかのう?」
「そうなのか…」
ゲンナイの説明に取り敢えず納得する太一。
「それでゲンナイさん。俺達はどうすればいいんだ?」
太一も選ばれし子供である以上、デジタルワールドに行かなくてはならないだろう。
大輔達もこれからどうしなければならないかを聞かなくてはならない。
「うむ…そうじゃなあ、大輔と賢は引き続き現実世界で待機じゃ、ヒカリはパートナーデジモンがいないためデジタルワールドに行かせるのは危険極まりない。ところでヒカリ、デジヴァイスはそちらに無いかの?紋章はともかくデジヴァイスは所有者の元に向かう設計にしておるんでな」
「無いよ、でも後で探してみるね」
「うむ、では頼んだぞ…選ばれし子供は全員が揃わなければ敵に打ち勝つこと出来ん。大輔、賢と力を合わせ、全員が集まるまで踏ん張るのじゃぞ」
「分かってるよゲンナイさん。太一さんはどうすんですか?」
「太一には今すぐデジタルワールドに戻ってもらう。リーダーを失ってしまったことで子供達がバラバラになり、自分らしさすら失いかけている者もいる。自分らしさを失っては紋章の力を引き出すことは不可能じゃ」
「自分らしさって何だよ?」
「俺達の紋章にはそれぞれ意味があるんですよ。確か4年前まで俺達が持っていた自分らしさでしたよね?」
「うむ、大輔が奇跡、ヒカリは光、賢が優しさを司るように太一達の紋章にも意味がある。」
太一はゲンナイから自分達の紋章の意味を聞かされる。
太一は勇気
ヤマトは友情
空は愛情
光子郎は知識
ミミは純真
丈は誠実
タケルは希望
これが太一達の紋章の力の根源なのだ。
「勇気か…じゃあ、あの時…俺がグレイモンをスカルグレイモンに進化させちまったのは…間違った勇気…」
「そうじゃ、やっと気付いたようじゃな?」
「…ああ」
どこか苦々しげに太一は頷いた。
あの出来事は今でも出来れば思い出したくもない太一の汚点である。
「紋章の力を使うのに相当苦労したから、自分らしさを持ち続けるのって大変なんだよな…きっと」
自分らしさを持ち続けるのは考えているよりずっと大変なことなのかもしれない。
人間は成長と共に変わっていく。
性格や考え方も。
4年前まで紋章の力として認められるくらいにまで持っていた想いも時の経過で変わっていく…。
「にゃあ〜」
「あ、ミーコ」
声のした方向を見遣るとそこにはケージに入れられたミーコの姿。
どうやら昼食を所望しているようだ。
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