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デジモンアドベンチャー Miracle Light
第14話:8月1日
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「そりゃあれだ。ヒカリが貧弱だから…」

「ブイモン、少し黙ろうな」

「あ痛っ!?」

失礼過ぎる発言をするブイモンに大輔が拳骨を落とす。

確かにヒカリは風邪を引きやすいがそこまで貧弱ではない。

「痛てて…それにしても最近さあ、異常気象が起きすぎじゃないか?」

頭にタンコブを作ったブイモンが真剣な表情で言う。

真剣な表情で気持ちもそれに相応しいものなんだろうが、見た目が間抜けすぎてギャグにしか見えない。

「だよね、東南アジアでは全く雨が降らなくて、水田が枯れて…中東では大雨による洪水…アメリカでは記録的な冷夏だって」

ヒカリもヒカリで今の現実世界がおかしいことに気付いており、多分デジタルワールドの状態が悪化しているのだろうと予想を立てる。

「…取り敢えず、今は様子を見ようぜ。焦ったって仕方ないしさ。ヒカリちゃん、今日の昼飯は何がいい?消化がいいのだけだけどさ」

「ミルク粥!!一度食べてみたい」

「ミルク粥か…レシピレシピ…パソコン借りるよ」

パソコンを起動させ、ミルク粥のレシピを検索。

「…これなら作れるかも、冷蔵庫開けるよ」

「どうぞ」

ヒカリからの了承を受け、大輔は冷蔵庫を開けると材料はしっかりあった。

人参、玉葱、南瓜、ベーコン、ブイヨン、牛乳、ご飯、チーズ、塩。

「大輔〜俺も食べたい」

「お前が風邪引いたらな。代わりに果物でも食ってろ」

「鬼ぃ〜」

ブイモンは冷蔵庫から果物を数種類を遠慮なく持って行き、ひんやりとした感覚を楽しみながら食べ始めた。

そしてそれを横目で見ながら、大輔はヒカリのためのミルク粥作りの作業を開始した。

「まずは…玉葱、人参、南瓜を刻んで。耐熱皿に置いた後に少し電子レンジにかけてと…」

レシピ通りに忠実に作っていく大輔。

大体料理と言うものはレシピに忠実に、基本さえ守れば美味しく作れて食べられる物である。

変に自己流アレンジを加えるから見た目何だこりゃあになり、味は破壊地獄みたいになるのである。

慣れないうちはレシピに忠実、基本を大事にと言うのが大輔の信条である。

「…ご飯を加えて煮込む。塩で味を整えて、最後にチーズ…よし、ヒカリちゃん。後少しで出来るから」

「うん、良い匂い…大輔君がずっとお家にいてくれればいいのに」

卵粥とか普通のお粥は食べ飽きたので、大輔みたいに色んな味のお粥を作ってくれるのは本当にありがたい。

大輔はヒカリの無茶な発言に苦笑した。

「あはは、あのさヒカリちゃん、俺もヒカリちゃんが心配だけどさ。ずっとヒカリちゃんの家にいるのは無理だってば」

「だよねえ…」

当然の返答に溜め息を吐くヒカリ。

そこで
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