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英雄伝説〜光の戦士の軌跡〜
第十話
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人外れてるみたいな言い方しなくても……。」

「まあ色々あるんだよ、変に口滑らしたくないんだ。Z組の隠し事はいずれちゃんと分かるようになってるから我慢してくれ。」


カイムの言葉に不満はあるもののその場は納得しまずは依頼先が重なる為、薬の材料調達と街頭修理から行う事になった。










ケルディック礼拝堂の教区長と工房『オドウィン』のサムスから依頼を受け、皇帝人参と街頭修理の為に一同は西ケルディック街道出た


「確か街頭のある場所って皇帝人参貰いにいく場所の途中だよな?」

「そうだけどいきなりどうしたんだカイム。」

「いやなに、俺がパパッと交換して追いかけるから取りに行っててくれないか?」

「え?」

「流石に一人は不安なんだけど……。」

「うむ、街頭が壊れている以上、手間取れば魔獣も寄ってくるぞ。」

「なに交換だけだし腕も逃げ足もこの中じゃ一番だからな、時間の短縮ってやつだ。」


その後も正論と口八丁で四人を説き伏せ新しい街頭を受け取り見送ると、背後に向けて声を掛けた。


「時間を作ったぞ、手短にな。」


そういうと先刻街中で見かけた男が立っていた。


「ふむ気配は消していたのだが、流石と言ったところか。」

「そういう世辞はいい、本題に入れブルブラン。」


カイムがそう名前を呼ぶとブルブランと呼ばれた男は苦笑しながら首を振った。


「やれやれ、そう話を急かすのは君の悪い癖だぞ友よ。それにギャラリーがいては深い話はできないな。」

「何を言って「カイム!」そういう事か……。」

「そういう事さ。」


笑みを浮かべるブルブランから視線を外し後ろを振り向くと見慣れた金髪の少女がこちらに向かってきていた。


「どうしたよアリサ、一人で大丈夫だって言ったろうに。」

「他の皆とやっぱり少し心配だからって話し合って私が手伝いに行く事になったの。」

「そんなに信用無いかね、俺。」

「そんなんじゃないけど……って、知り合い?」

「まあそんな所だ、偶然会っちまったから少し話してたんだよ。」

「そんな言い方失礼でしょう?……すみません、気付いていなかったとはいえ無視する形になってしまって。」

「いやいや気にしてないさ。しかし……。」


そこで言葉を止めるとブルブランはなにやらアリサを眺め始めた。
その視線に妙な苛立ちを感じカイムはアリサを背後に庇う形で立ちブルブランを睨んだ。


「おい、何なんだ。」

「いや何、彼女が君が変わる切欠になった少女なのだろう?私としては実に気になる存在さ。」

「え?」

「……話が逸れたならもう行っていいんだな?」


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