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英雄伝説〜光の戦士の軌跡〜
第十話
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二人と恨みを込めた目で見てくるフィーを尻目にカイムもケルディック行きの電車に乗り込んでいった。










全員で同地のお浚いをしたり途中会話に混じった後椅子で寝始めたサラに呆れたり皆でカードゲームをしながらケルディック行きの列車に揺られること約数十分、無事に現地に到着した彼らを迎えたのはのどかで落ち着いた町並みであった。
A班が雰囲気、風景を堪能している中、ケルディック名産の地ビール飲みたさにサラもA班にくっ付いて来ていた。


「このケルディックは、ライ麦で造った地ビールなんかが有名なのよね。因みに君達は学生だから飲んじゃ駄目だけどね〜。」

「いや、勝ち誇ったように言われても……。」

「全然羨ましくなんか無いんですけど。」


サラが酒を飲める事を勝ち誇るもリィンとアリサが常識的かつ冷めた対応をする。
それはそうだろう彼らはまだ未成年なのだ、法を犯すつもりもないし飲んだところで美味と感じられる事は無い。
故に別段悔しいという感情は無かった。
サラの自慢を聞き流しながらケルディックの景色を見回していたカイムはある一点に視線を向けた瞬間、顔を引き攣らせた。
何せその視線の先には実に見覚えのある白い服に青い長髪の男がおりとても愉快そうに手を振っていた。
そして口を声を出さず話があると動かした。
それに対しカイムは下手に無視すれば絡んでくると判断し、同じく声を出さず後で時間を作るから今は去れと動かした。
すると男は肩を竦めやれやれと首を振り去っていった。










今回の実習でカイム達A班が世話になる事になった宿酒屋、《風見亭》。
サラの案内で中に入り、女将であるマゴットに泊まる部屋がある二階に案内された。
二階なだけあって眺めもよく広さも十分だったのだが……


「ま、まさか男子と女子で同じ部屋ってことですか!?」


そう、アリサの言うとおりベッドが五つ一緒にある五人部屋になっていたのだ。
彼女の言葉にある抵抗感も当然の事、ここにいるのは皆年頃の男女であり同じ部屋で寝るなど普通は有り得ない事だ。
仮に好き合っていて正式に付き合っていても学校の実習なのだからやはり有り得ない。
そんなアリサを窘めたのは意外にも同姓のラウラであった。


「アリサ、ここは我慢すべきだろう。そなたも士官学院の生徒。それを忘れているのではないか?」

「そ、それは……。」

「そもそも軍は男女区別なく寝食を共にする世界……ならば部屋を同じくするくらいいずれ慣れる必要もあろう。」


同姓であるラウラの真剣な表情で語られる正論にアリサも引き下がるしかなかった。


「――あなた達、不埒な真似は許さないわよ?」


最後に釘を刺す事は
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