修行T
[1/8]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
雑草を刈り終え、更地と化した大地に汗まみれの一誠と木場が倒れ込む。
「お、終わった……ッ!」
「漸く終わったね、一誠君……!」
苦し気に胸を上下させ、一誠と木場はその場に力無く空を仰ぐ。
周囲にはリアス達も苦し気に汗を流している。
「ご苦労様です。無事、刈り終えたようですね」
時を見計らった様にその場にウィスが姿を現した。
周囲を見渡し、満足げに頷いている。
「さて、それでは修行を始めましょうか」
足元をふらつかせながらも立ち上がるリアス達に向かい、ウィスは杖を地面に打ち鳴らす。
途端、リアス達の手元に光が現れ、奇抜なデザインが施された服が現れた。
「私が皆さんの修行服を特別にコスチュームしておきました」
光の中には簡易の上下の武道着に青色のリストバンド、そして機能性を重視した靴が入っている。
「女性陣はあちらの簡易のテントで、男性陣はあちらの木陰で着替えてください」
ウィスの指示に従い、リアス達はいそいそとそれぞれの道着を手に持ち、テントへと向かう。
リストバンドを手に通し、道着を帯と共にその身に着込む。
「皆さん、着替え終えたようですね」
数分後、道着を着込み終えたリアス達がウィスの前に並ぶ。
ウィスは満足げに彼らを見渡し、本腰を入れた。
「先ずは、皆さんの実力と潜在能力を測るために、全員で私に掛かってきてください」
「全員で、ですか……?」
信じられないとばかりにウィスの言葉を反芻する小猫
「ええ、全員です。……果たして全員で私に掛かってきても、私に触れることも出来るかどうか……」
そこにあるのは絶対的な自信と圧倒的な実力差
リアス達は知れず息を飲み、ウィスを見据える。
「……試してみますか?」
ウィスの問いに対するリアス達の応えは"是"であった。
「はぁっ!」
「シッ!」
魔剣創造によって創造した魔剣を勢い良く振り下ろす。
騎士の特性である速度を活かし、木場は眼前のウィスへと接近した。
小猫も加減することなく全力の拳を打ち込む。
戦車の特性を余すことなく利用した渾身の一撃をウィスへと馳走すべく拳を幾度も突き出した。
だが、届かない。
拳を、魔剣を木場と小猫の2人がウィスを殺すつもりで攻撃しているにも関わらず届かない。
ウィスは目を閉じたままその場から一歩も動くことなく、必要最低限の動きで2人の猛攻を捌き、対処する。
幾度も木場と小猫はウィスへと攻撃を届かせようと奮闘する。
見れば既に2人は汗だくの
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ