婚約騒動
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姿を現すはホスト崩れの悪魔
赤いスーツを着込み、胸元を大きく開いている。
ワイルド系のイケメンだ。
「さて、会いに来たぜ。愛しのリアス」
その男は実に馴れ馴れし気な様子でリアスの肩を抱き、引き寄せた。
「離して、ライザー!」
「おいおい、何をするんだ、リアス?」
嫌悪感を隠そうともしないリアス
「言ったはずよ、ライザー。私は私が心から愛した人と結婚する。そのためだったら勿論、婿養子だって受け入れるわ」
「おお!それなら俺も!」
「貴方とだけはごめんだわ、ライザー!」
口論に口論を重ねるリアスとライザー
「あのグレイフィアさん……。あのライザーとかいう奴と部長の関係は一体何なのでしょうか?」
この混沌とした雰囲気に耐え切れず、一誠がグレイフィアへと尋ねる。
「あの方は純血の上級悪魔であるフェニックス家の三男、ライザー・フェニックス様です。そして時期グレモリー家当主であるリアスお嬢様の婚約者であらせられる方でもあります」
「はああぁぁ!?婚約者──!?」
一誠の驚きの声が部室内に大きく響き渡る。
時を同じくして、ウィスがその場に到着し、ソファーに腰掛けた。
「やはり、リアスの女王の入れたお茶は美味しいな」
「あらあら、ありがとうございます」
ライザーの称賛に対し、笑顔で応える朱乃
だが、彼女の目は全く笑っていなかった。
このことから彼女もライザーのことを毛嫌いしていることが分かる。
彼女は即座にウィスのもとへと向かう。
ウィスはこの場の混沌とした空気をものともせず、自作のデラックスストロベリーパフェを口に運んでいる。
膝上で無言の催促を促す小猫には餌付けを行う。
同じく無言の催促を行う朱乃にも餌付けを行うことも忘れない。
小猫と朱乃からはちきれんばかりの尻尾と猫耳を幻視した。
「おい、君の下僕君、俺を見て号泣しているんだが……」
「はあ、その子の夢がハーレムなの。きっとライザーの眷属が全員女の子であることに嫉妬しているのよ」
ライザーがドン引きし、己の眷属であるユーベルナとキスを行う。
リアスは嫌悪感丸出しだ。
リアスという婚約者の前で、この女癖の悪さ
見下げ果てた根性だ。
「前が見えません、ウィス」
小猫の教育上、目が汚れることこの上ない。
「それではレーティングゲームの開催は10日後とさせて頂きます。両者、それで異議はありませんね?」
「俺はそれで構わない」
「私もよ」
どうやら双方の主張を踏まえ、此度の婚約騒動はレーティングゲームの勝敗に委ねられることになったようだ。
どう考えてもリアス達が不利な状況である。
眷属を全駒揃えたライザ
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