邂逅
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だと言い張っている、"なんちゃって領土"
それがウィスの解釈だ。
「それで朱乃の件も含めて何かお礼をしたいのだけれど、ウィスは何か望みはあるかしら?」
はぐれ悪魔の人間社会への放逐に加え、人外達による一般人への被害は計り知れない。
特にこの駒王町のはぐれ悪魔の数の多さは異常だ。
ウィス自身、幾度もはぐれ悪魔の被害を抑えてきた。
これでは駒王町の管理人であるリアスの対処は不十分だと言わざるを得ないだろう。
だが、彼女に物申したところで事態が好転するわけではない。
彼女自身若く、高校生という見た目通りの年齢だ。
故に、彼女を責めるのは筋違いもいいところだろう。
「望みですか……。特に望みはないですね」
話を戻すが実質、ウィスは誰かに縋るほど欲深い願いは持ち得ていない。
大抵のことは自分で叶えることができるからだ。
「並大抵のことなら叶えることが出来るわよ?」
「では、私がオカルト研究部に足を運ぶ際は甘い物を用意しておいてください」
加えて、喉を潤すドリンクがあれば、パーフェクトだ。
「そ、それだけで良いの……?」
「ええ。それに……」
オカルト研究部から立ち去るウィスが一言、リアスへと告げる。
「私の望みは誰も叶えることは出来ませんからね」
どこか悲し気な様子を見せ、ウィスはオカルト研究部を去っていくのであった。
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