第1巻
公爵家からの謝礼×対ソードレック子爵戦
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して子爵に面会してもらうよ話を取り付ける。屋敷内に通されて執事が応接間に案内してくれて、しばらく待つと如何にも強そうなのが現れた。
「私がカルロッサ・ガルン・ソードレックだ。お前達がザナックの使いか?」
「ああ。この手紙を渡すよう依頼を受けた。子爵に返事を頂くようにとも言われました」
ザナックから渡された筒に入った手紙を差し出して、ナイフで蝋封を剥がしてから中身を取り出す。目を一通り通すとすぐに返事を書くと言って部屋を出て行った。入れ替わるようにメイドがやってきてお茶や菓子を振る舞った。
「待たせたな、これをザナックへ渡してくれ。頼んだぞ、それから・・・・さっきから気になってたのだが、そこのお前はどこかで見覚えがあるような・・・・会った事はないが名は何と言う?」
「拙者の名は九重八重。九重重兵衛の娘でござる」
「・・・・ココノエ・・・・九重か!お前、重兵衛殿の娘か!ふむ、間違いない。若い頃の七重殿に瓜二つだ。母親似で良かったなあ!」
子爵は何かを思い出しながら八重の顔を見ると愉快そうに笑う子爵と何とも言えない笑顔で返す八重、子爵の家の剣術指南役でまだ若い頃は洟垂れ小僧で扱かれたんだと言ってた。二十年前の記憶で厳しかったと。
「父上は今まで育てた剣士の中で、子爵殿程才気に満ち溢れ、腕が立つ者はいなかったといつも口にしてたでござる」
「ほほう?世辞でも嬉しいものだな、師に褒められるというのは」
「もし出会う事があらば、ぜひ一手指南して頂けとも父上は申していたでござる」
「ほう・・・・?」
八重の言葉を聞いて子爵は面白そうに目を細めるが、ソードレック子爵家の庭には道場があったのでそこに案内してもらった。まさかこの世界でも見られるとは思ってもみなかった剣術道場、磨かれた板に木刀が数本と神棚まであるよ。
「ここは重兵衛殿が設計して、私の父上が建てた道場でな。イーシェン風に作られている」
「実家の道場とよく似ているでござる。いや、懐かしい」
「好きな木刀を選ぶといい、上から握りが太い順に並んでいる。ところでこの中に回復魔法を使える者はいるか?」
「俺と彼女が使えますよ」
「では遠慮する事はないな。全力で掛かって来い」
道着に着替えた子爵は帯を直しながら木刀を手に取る、対して八重は木刀を数本から手に取り握ったり素振りしたりして自分に合った木刀を持って道場の真ん中へ。俺らは邪魔しないよう道場の端に座り、スマホ画面からカメラを選択して録画モード。
エルゼが審判役で声を上げた瞬間、八重と子爵が斬りかかる。一撃を正面から受け止めて連続で繰り出す八重の剣劇を受け流す、一方的に打ち込む八重とは違い子爵は攻撃してこないと思えば体力消耗してるな。
『あれは模範的だがその
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