第五章
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山村は午後も仕事をした、彼はネットで見たものを不快に思いつつも日常生活を真面目に過ごしていた。
だがネットでそうした場所を見ていつも不快を覚えていたのは事実だった、彼等の好戦的で差別的で下品な書き込みに。
そしてある日その掲示板群のそうした板のスレッドの一つを見てだ、彼はわかった。それで次の日にだった。
昼食の時に今度はチェーン店のラーメン屋でラーメンの大盛りを食べつつだ、今日も共に食べている門倉に言った。
「この前話していたネットの連中だけれどな」
「ああ、あいつ等か」
門倉は炒飯の大盛りを食べつつ応えた。
「あの連中か」
「わかったことがあったよ」
「何がわかったんだ?」
「御前煽っている連中いるって言ったよな」
「そのことか」
門倉は炒飯を食べつつ応えた。
「どんな連中が煽っていたんだ」
「夕刊キムだよ」
山村はこれ以上はないまでに不機嫌な顔で門倉に話した。
「連中がな」
「煽ってたんだな」
「ああ、ネットのああした連中が嫌ってる国にやたら悪口書いてな」
「そうしてか」
「あの連中を煽っていたんだよ」
そうしていたというのだ。
「日本の悪口を言ってたとか悪いことばかり書いてな」
「そうしてか」
「やたら煽ってたな、そうしてな」
「注目されてその連中の支持を集めてか」
「発行部数を上げるかな」
それかというのだ。
「若しくはな」
「自分達の狙い通りにか」
「動かそうとしてるんだろうな」
「よくある話だな」
門倉は山村の話を聞き終えてこう述べた。
「それも」
「そうだな、しかしな」
「御前にとってはな」
「夕刊キムらしいがな」
「ああ、あのタブロイドのか」
「あの連中ならな」
それこそというのだ。
「それ位は平気でやるさ」
「球界再編の時を見ていたらだな」
「笑いながらする奴等だよ」
「球界再編じゃあの社長の靴の裏を舐めて完全にべったりだったしか」
「北朝鮮の機関紙みたいにな」
山村は忌々し気に答えた。
「連日連夜書いていたよ」
「あの社長が北の将軍様だな」
「それでだよ」
「そうだったな、そしてな」
「その北朝鮮の機関紙がだよ」
まさにその連中がというのだ。
「ネットの奴等を煽っていたんだよ」
「愛国者ぶってる連中をな」
「いや、とんだ話だったな」
「全くだな」
「夕刊キムに愛国心なんかあるか」
山村は真実をその目で見ただけに吐き捨てる様に言った。
「あの連中は権力者に媚びてな」
「美味い汁吸いたいだけか」
「連中があの社長や自分達の気に入らない相手にどんな記事書くか」
「酷いからな、あそこは」
「日刊キムダイと同じ位な」
別の会社が出しているタブロイド紙だ、このタブロイド紙の記事も悪質な誹謗中傷ば
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