第二章
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「私もね」
「一緒になの」
「行ってそうして二人で」
そのうえでというのだ。
「楽しみたいかなって」
「飲んで食べて」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「そう思ったけれど」
「じゃあ」
葵は妹の言葉を受けてそれならと答えた。
「これから」
「ええ、お姉ちゃんはお刺身とビールよね」
「青魚と青ビールよ」
「私はお家の中にあるもの持って行って」
そうしてというのだ。
「そうしてね」
「二人で」
「うん、食べよう」
こう姉に言ってだ、妹はすぐに家の中から酒と肴になりそうなものを探した。するとあったのは日本酒と冷奴だった。
そのうえで姉と一緒に外に出て家の近所の公園の見晴らしのいい青空の下にある野原に敷きものを敷いてだった。
二人で向かい合って座って飲み食いの用意をした、だがここで葵はお互いの酒と食べものを見てから言った。
「何か・・・・・・」
「ああ、ビールにお刺身にね」
妹は姉の言いたいことを察して述べた。
「それにね」
「日本酒と冷奴は」
「女の子が外で飲んで食べるには」
「違う感じがするわね」
「居酒屋よね」
メニュー的にというのだ。
「そちらよね」
「どう考えても」
「そうよね、ただね」
「それでもよね」
「折角だから」
青空を見上げてだった、妹は姉にさらに話した。
「雲一つない青空だし」
「それだったら」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「飲んで食べて」
「そうして」
「楽しもう」
「それじゃあ」
葵は妹の言葉に頷いた、幸いにして刺身もビールもかなり買っている。それ等に口をつけて飲んで食べてみると。
家の中で食べるより遥かに美味かった、葵の好きな色である青しかない見事な空をいつも見ているだけにだった。
普段より美味かった、それで葵は妹に言った。
「いつもよりずっとね」
「ええ、私も思うわ」
妹も日本酒と冷奴を楽しみつつ姉に答えた、二人共醤油やそれぞれの薬味の用意もちゃんとして食べている。
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