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SAO─戦士達の物語
MR編
百五十六話 いつか貴女も
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……」
「アスナ?」
「……ユウキ〜〜!!!」
「わぁっ!!?」
むぎゅう、と声がこぼれるほど強くユウキの身体を抱きしめたアスナはその後、三分ほど彼女の身体をひっしと抱きしめ続けた。

────

「大丈夫になった?」
「うん、ごめん……」
「ボクは全然いいけど、でもビックリ、ホントに苦手なんだねー」
「こ、今回はちょっと色々、ね?」
ごにょごにょと言葉にならない言い訳をしながら、情けないところを見せてしまった羞恥で顔を朱くしながらうつむくアスナに、カラカラとユウキが笑う。なんとも情けない話だが、「霊」の一文字が付く実体の在るのかないのか分からないタイプのあの手のモンスターが苦手なのは正直SAO時代からずっとなので、根本的な部分は多分どうしようもないのだ。

「でももう大丈夫だよ、ボクが来たからには、ばっちりやっつけちゃうね!」
「ゆ、ユウキィ……」
半泣きの縋りつくような目で彼女を見るアスナの顔には、普段の凛とした彼女の面影は微塵も感じられない。あまりにも極端なその苦手っぷりに若干ユウキを苦笑させながらも、2人は歩き出す。

「そう言えば……ねぇねぇアスナ」
「うん?どうしたの?」
それから3、4分ほどは歩いただろうか、エネミーの中々現れない通路を二人になったためか若干元気を取り戻したように生き生きした様子のアスナを、ユウキが少し躊躇うようにトーンを下げた声で呼んだ。普段の彼女と比較すると少し覇気のないその声に、少し心配そうにアスナが振り向く。

「ボク、アスナに聞きたいことがあって……」
「え?うん、どんな事?何でも聞いて?」
あれ?いや待った、確かつい最近同じような事があったような、とアスナの本能が警鐘を鳴らしたが、其れはいかにも遅かった。

「アスナとキリトさんって、どっちが先に告白したの?」
「え、こ、告白……?」
前回のキスに続いて、今度は告白である。しかも様子を見るに今回は意味がよく分かっていないという事も無さそうだ。つまり……そう言う事に彼女も本格的に興味が出てきたということか?

「ま、また突然だねぇ、今度はどうしたの?」
「えっと、さっきアイリと話してて……アイリが……した話聞いて」
「告白を……?そっかぁ……えぇっ!!?」
待った!そんな話は聞いたことが無い、と言うか初耳だ。アイリが告白?誰に?いつ?

「あ、アイリ告白したの?だ、誰に……」
「えっと……あ、でもそれボクが言っちゃだめじゃ……」
「い、いとは言えないよね、うん……」
なまじプライベートかつデリケートな話だ、いや、そう考えるとそもそもユウキが素直に理由を言ってしまった事自体も問題なのだが、これ以上アスナが本人の居ない所で聞いてしまうのはもっと問題だ。幸いな事に、心当たりはあるので、そこまで無理に聞
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