暁 〜小説投稿サイト〜
思い付いたら書いてみる、気まぐれ短編集
風邪を引いた男
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さい」

「えぇ!?いや、でも、それは……」

 例え夢だとしても、美しい女性の前で裸を晒すなど恥ずかしい。

「今更遠慮なんてしないで下さいよ。それに、病人は大人しく看病されていて下さい」

 少女はそうキッパリと言い張ると、男の着ていたシャツを無理矢理に剥ぎ取った。露になる男の上半身。少し肌寒く感じる部屋の空気にぶるりと震える。

「ほらぁ、こんなに汗でぐっしょり……こんなの着替えしないと風邪の治りが遅くなっちゃいますよ?」

 呆れたように溜め息を吐きつつ、少女は手にしたタオルで男の身体を拭っていく。お湯を沸かしてタオルを温めているのか、ほかほかのタオルで汗を拭き取っていくと気持ち悪かったぬめりのような物は消え失せてサッパリとした気がする。

「はい、上半身は終わりです。着替えを枕元に出しておいたので着替えちゃって下さい」

「いや、それはいいんだけど……」

「? どうしたんです?」

「いや、下も着替えるから部屋の外に…」

「何を言ってるんですか」

 少女は真顔になって衝撃の一言を言い放った。

「下も拭きますから、上だけ着替えるんですよ?」




「えぇ!?ゲホッ、ごほっごほっ」

 あまりの衝撃に噎せる男。下も拭く、というのはまさかパンツの中身まで晒せ、という事か。夢の中での出来事とはいえ、流石にそれは。

「いいから、早くしてください」

 少女は意外と力が強く、病に冒されて弱っていた男の抵抗も虚しく、布団と毛布は剥ぎ取られてしまった。そして露になる男の下半身は、誰の目にも明らかに『元気』になっていた。先程から少女が上半身を拭う度に身体のあちこちが彼女の身体と密着して、病人だというのに性的興奮をおぼえていたのだ。

「うぅ……////」

 風邪のせいで赤かった頬が、更に赤くなった気さえしてくる男。しかし少女はクスリと嗤うと、

「なんだ、しょうがないですよ先輩。男の人の生理現象ですし、病気の時って余計に興奮しやすいらしいですから」

 そう言って少女は立ち上がると、その場でパサリとエプロンを外した。

「身体が弱ってくると子孫を残そうとして、活発になるらしいですよ?」

 少女はそんな事を言いながら、着ていたブラウスをシュルリと脱ぎ、スカートを脱ぐ。やがて淡いピンクの下着姿になり、男に向かって艶然と微笑んだ。ゴクリ、と生唾を飲み込む男。

「身体を温めるには人肌が良いらしいですし、少し運動しましょうか」

 そう言って少女がベッドに入ってきた瞬間、男の理性は何処かに吹き飛んでいた。





「うっ……ここは?」

 気が付くと、窓に取り付けられたカーテンの隙間から朝陽が差し込んで顔を照らしていた。いつの間にやら眠
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