これが君の視ている世界だよ
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る気配はなく、ショッピング・モールの床を瞬く間に紅く染め上げていく。
それは即座に大きな血だまりと化ししていく。
現状は好転するばかりか、ステラは為す術無く血だまりへと崩れ落ちた。
「─」
血だまりに伏したステラを見据える藍染の瞳は冷酷で、光を映してなどいない。
その瞳は何処までも黒く、世界を映してなどいなかった。
「藍染先輩、何故、ステラさんを……!?」
一輝の妹、黒鉄珠雫は眼前の凄惨と化した光景が信じられなかった。
一体、何故ステラが斬られなければなかったのか
何故、ステラを切り捨てた本人がそうも平然としていられるのか
「君は一輝君の妹である黒鉄珠雫君だったね」
珠雫の心の内など知ることなく、藍染は言葉を続ける。
「あの時の彼女は憎しみなど無くただ無策で刃を振るっていた。そんなものはこの事態を打破するには至らない。抵抗無き戦意は翼無き鷹だ。そんなもので何も護れはしない。無力な人質の存在はただ脚をへし折る為の重りにしかなりはしないのだ」
ステラという存在を容赦なく切り捨て、冷徹に藍染は言葉を続ける。
「貴方は誰ですか?本当にあの藍染先輩ですか?」
「随分と状況判断能力があるじゃないか。流石は一輝君の妹と言ったところかな」
着眼点は悪くない。
黒鉄一輝の妹なだけではある。
「だけど余り敵対心を抱いて欲しくはないかな。私も一輝君の妹である君を手に掛けるのは忍びない」
「何が死なせるには忍びないですか!?だったら、何故、ステラさんを殺したのですか!?」
「彼女は一輝君無しでは生きられない。そういう風に仕込んだ。……殺していくのは情けだと思わないか?」
群衆の前でストリップを強いられ、裸体を晒してしまっては女性として死んだ方が本望だろう。
何より憧憬という名の好意を抱いている彼、黒鉄一輝に顔向けが出来るはずもない。
「しかし、彼女を手に掛けたくなかったのも事実だよ。だから少し手間を掛けてステラ君が解放軍に如何に対処するかを窺っていたのだが、中々上手くいかなくてね」
「だから仕方なく私が殺したんだ」
「そうですか……!お兄様もステラさんも全て貴方の掌の上で転がされていただけだったということですか!!」
「君もだ。珠雫君」
超然とした藍染の表情は崩れない。
「よく分かりました。貴方はもう私が知る藍染先輩ではないことを……!どんな理由があるかは知りませんがこれ以上死んでも貴方の好きにはさせるわけにはいきません!」
「もう自分が知る藍染惣右介ではないか。
残念だが、それは錯覚だよ、珠雫君。……君の知
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