第二章
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「こんな道をなの」
「毎日歩いてるよ」
「凄いわね、何かね」
「何か?」
「真咲って山ガールなんだってね」
「思ったのね」
「あと釣りもするのよね」
このことも聞くのだった。
「そうよね」
「そうだよ」
「だったら釣りガールでもあるのね」
「そうなるね」
真咲も笑顔でその通りだと答えた。
「私魔法使いだけれどね」
「魔法使いは基本街で本読んだり魔法使うけれど」
「私はね」
この通りだというのだ。
「山に住んでるから」
「それでなのね」
「ちょっと普通の魔法使いじゃないよね」
「ワイルド系魔法使いね」
「山の中に住んでるしね」
「そうよね。それでお家は」
「長城にあるの」
山のそこにというのだ。
「お庭も広いしお家もそうだから」
「そうなの」
「広くて奇麗で」
それでというのだ。
「いいお家よ」
「そこにご兄妹三人で暮らしてるのね」
「そうなんだ。多分お兄ちゃんと妹はまだ帰ってないけれど」
それでもというのだった。
「お邪魔してね。それで一緒にね」
「一緒に?」
「山で採れた果物があるから」
だからだというのだ。
「一緒に食べようね」
「それじゃあ」
友達は真咲の言葉に頷いて彼女に案内されるまま自分にとっては険しい山道を進んでいった。そうして山の頂上に着くと。
綺麗な広い庭の中にだった。
白い奇麗な屋根が赤い洋館があった、友達はその洋館を見て驚いて言った。
「このお家がなの」
「私の今のお家よ」
真咲は友達ににこりと笑って答えた。
「お手入れやお掃除は使用人の人達がしてるの」
「それで奇麗なの」
「家庭教師の人もいるし」
「あんたお金持ちなの」
「そうなるかな」
「ううん、何か色々あるわね」
「その辺りよく覚えてないけれど」
真咲は過去の記憶は殆どない、戦争に巻き込まれたせいだが彼女は戦争のことさえも殆ど覚えていないのだ。
家も実は最初の家は戦争でなくした、そのことも覚えていなくて友人に話したのだ。
「それでも今はね」
「このお家で暮らしてるのね」
「楽しくね。それじゃあね」
「今からお家の中に入って」
「遊ぼうね」
真咲は友達に笑顔で答えた、そうしてだった。
二人で家の門を潜って庭の中を進み洋館に入った、洋館の中も立派で家具もいいものだった。そうしてだった。
その中でだ、二人で山の幸の果物達を食べて魔法やゲームで遊んだ。そうしているうちに真咲の兄妹達も帰ってきて。
彼等とも遊んだ、だが夕方になるとだ。
友人は外の赤くなった空を見て真咲に言った。
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