第三章
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「考えています」
「そうなのか」
「はい、そして」
そのうえでというのだ。
「それもごっつい盛りを」
「それどんなのだ」
「御飯丼四杯、豚カツ三枚です」
「凄いな」
「これを食べようと思っています」
「あんただったら食えるな」
刑事はアディの二メートルを超える長身を見て言った。
「そうだな」
「はい、いけます」
「それを食うか」
「いや、美味しい日本食ですよねカツ丼は」
「そういえばカツ丼も日本食だな」
「そうです、我々から見れば」
外国人から見ればというのだ。
「素敵な日本食の一つですよ」
「明日はそれを食うか」
「そうしようかと思っています」
今日はすっぽんを食べてそしてというのだ。
「これから」
「成程な、じゃあそれも食ってな」
「楽しみますよ」
「何か凄まじく日本に親しんでいるな」
「自覚あります、すっぽんも食べて」
噛まれることは苦手にしてもというのだ。
「他のものも食べてますからね」
「よくそこまで日本に馴染んだな」
「自分ではまだまだと思ってますけれど」
「いやいやかなりだよ、じゃあ今度は情報が欲しい時にな」
「その時にですね」
「店に来るな」
「楽しみに待ってますね」
アディは刑事に笑顔で答えた。
「またいらして下さい」
「それじゃあな」
二人は笑顔で別れた、その時は笑顔で別れて後日刑事がアディの店に行くと彼に求めている情報以外に。
彼からだ、笑顔でこう言われた。
「すっぽんの美味しいお店の話聞きました」
「そうか、何処の店だ?」
「大阪です」
店の場所は彼等がいる京都ではなかった。
「船場の方に」
「そっちか」
「はい、ちょっと行ってみようかと」
その様にというのだ。
「思ってます」
「そうか、じゃあな」
「後で食後の感想お話します」
「楽しみにしてるぜ」
刑事はアディに笑顔で応えた、そうして今は彼の店を後にした。後日彼から聞いた感想は最高のものだった。
どういう苦手か 完
2018・10・17
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