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ソードアートオンライン アスカとキリカの物語
アインクラッド編
ボス戦終結
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スへと攻撃を加えた2人に周りのプレイヤーの視線が集まる。
その間に大きく息を吸い込んだキリトが叫ぶ。

「HPバーがイエローゾーンに入った人はポーションで回復!余裕のある人はそのフォローに回れ!」

高い声がボス部屋に響く。
指示を受けて弾かれたように全プレイヤーが動き出した。直ぐに後方に下がり、ポーションで回復している。ようやく場の統制が取れ始めた。
だが、この世界の回復アイテムは基本的に即時一定量回復するのではなく、時間が経つごとに少しずつ回復していくものしかない。ポーションを飲んでも、回復しきるまでにはかなりの時間が掛かる。しばらく援護には来れないだろう。
それに、今の一撃は完璧な連携でボスにダメージを与えてノックバックさせることに成功したが、毎度成功すると楽観視できる状況ではない。
アスカはキリトが相殺していたボスのソードスキルを見たが、恐ろしい速さだ。刀の視認が難しいほどだった。
いくらキリトとはいえ、あの攻撃を完璧に弾き返すことは容易ではないはずだ。
アスカも同様で、機動力重視の軽い細剣で巨大なボスをノックバックさせるほどの威力の攻撃を放つには、クリティカルポイントに全力全霊の〈リニアー〉を的確に叩き込む必要がある。
センチネルに比べるとノックバックによる硬直時間が短いボスに毎回正確な攻撃を加えるのはアスカでも至難の業だ。
――でも、負けられない。
アスカは〈ウインドフルーレ〉を強く握る。〈ウインドフルーレ〉が自分の思いに答えてくれたかのように、白銀の刀身をきらりと輝かせる。確かな存在として自分に力を貸してくれる。

アスカの攻撃によりノックバックして硬直していたボスが再度動き始める。獰猛な目が捉えているのは無論、アスカとキリト。
その恐ろしい形相に怯むこともないようにアスカもキリトも表情を引き締める。

「次、来るよ!」
「ああ!」

キリトの合図でアスカも〈ウインドフルーレ〉の切っ先をボスへと向けた。



それから3分近く、アスカとキリトは2人で前線を支え続けた。タンクプレイヤーでもない2人にしては驚異的な時間だ。3分だけの時間支えることが困難なほどボスは強力なモンスターであるのだ。
キリトがボスのソードスキルを自身のソードスキルで相殺して、その隙にアスカが渾身の〈リニアー〉で攻撃。
センチネルと同じ動きだが、行っている作業の難しさは比べるまでもない。
薄い氷の上を歩いている状況。いつ氷が割れて、連携が途切れてもおかしくない。
特にキリトが厳しい。情報にないボスの数々のソードスキルを的確に弾いているが、動きを見る限りキリトは独自の情報によりボスの動きを先読みしている。
先読みしてようやく均衡が保たれているので、先読みに失敗したら確実に押し負ける。

しかし、キリトの表情は揺る
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