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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第5話 悪意の欠片
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解決すべく、エースはその疑問を口にした。
「しかし、それなら校長が動けばいいのでは?」
「もちろんそれが出来るならいいが、普段ふらっとしている俺が急にそういう捜査をし始めたら怪しまれかねんからな。その分生徒であるお前らの方が色々と融通が利く。まぁ、可能ならば捕まえてくれってだけだ。無理に命賭けてまで捕まえろとは言わん」
結局のところ、パードレは捕まえることそのものよりも情報収集を優先させたい、そのためには自分がコソコソと嗅ぎまわるよりも生徒である2人に任せた方が情報が入ってきやすい、ということらしい。
「とりあえず、最低限情報は集めて報告、可能ならば捕縛、ということでよろしいですか?」
ミストがその場のやりとりを綺麗にまとめて簡潔に言うと、パードレはその反応に満足したのかひげ面のやや強面に笑みを浮かべて頷いた。
「うむ、そういうことだ。よろしく頼む」
「分かりました」
エースとミストが揃って首を縦に振る。自分たちも被害者になり得る事柄であるが故に、縦以外に振る方向は見つからない。危険を前もって排除しておくことは生きていく上では大事だ。
「今回話したかったことは以上だ。質問はあるか?」
「いえ、特には」
「なら、ここで話す必要のあることは何もないな。また何か疑問があれば一度ソレーラを通してくれ。じゃあ、またな。頑張れよ、2人とも」
校長としての発言の最後に、少しだけ付け加えられた父親としての言葉。2人はそれに生徒ではなく息子としての反応として子供のような笑顔を返した後、校長室の扉を閉めた。
「また厄介事が増えそうだ」
「だね」
揃って少しぼやきながらも、これからの授業に備えて高校棟へと戻っていく2人であった。
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