第15話:新体制の幕開けー3
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くして椅子の上から彼女を見上げるゲオルグの頬を両手で挟み込み、
彼女はゲオルグに口づけた。
時間にして数秒、無言のまま時が過ぎていく。
2人の唇が離れ、わずかな距離をおいて向かいあう。
ゲオルグの目に、頬を赤く染めわずかに瞳をうるませる彼女の姿が映る。
次の瞬間、彼女はゲオルグの首に腕を回して抱き着き、彼の耳に自らの口を寄せた。
「あなたになのはさんがいるのはわかってる。 それでもいい。 2番でもいい。
私を女として愛してほしいんです」
小さくささやく彼女。
ゲオルグは彼女の肩を掴むと、自分から引きはがす。
そして自らはは椅子から立ち上がると、その勢いのまま彼女の身体をデスクの天板に押し倒した。
「お前の言ってることは、こういうことだぞ?」
驚きで目を見開く彼女を見下ろし、低い声で脅しをかけるように言う。
彼女は数度目をしばたたかせると、ニッコリ笑って見せた。
「子供じゃあるまいし、そんなのわかってる」
ゲオルグは彼女の言葉に一瞬天を仰ぐと、苦笑を浮かべて彼女の耳に口を寄せた。
「なのはより優先するとはいえない。でも、お前が好きだよ」
ゲオルグはそう言うと、彼女の耳に舌を這わせながら、胸に手を伸ばした。
「ありがと、んっ・・・」
彼女は小さく声をあげ、びくっと身を震わせ・・・
(なーんて・・・ね)
ティアナは小さくため息をつくと、顔を上げてゲオルグに目を向けた。
「なんでですかね。 自分でもわからないんですけど、6課のころに散々叱られたせいですかね」
苦笑を浮かべて言うティアナの顔をゲオルグは不思議そうに首をかしげて見る。
「そんなに叱った覚えないけどなぁ・・・」
「いえいえ、結構厳しくされてましたよ。 今となっては感謝してますけどね」
「ふぅん」
ゲオルグは気のないような返事をすると、再び手元の報告書に目を落とした。
対してティアナは脳裏に残る自らの妄想を振り払うように小さく首を振った。
「ところで、分隊のほうはどうだ?」
しばらく無言で報告書を読んでいたゲオルグが、報告書に目を走らせたまま尋ねると、
ティアナは少し考え込んでから答えた。
「え、分隊ですか? 本格的な演習をやってないんで編成については要検討ですね。
ただ、模擬戦の結果を見る限りメンバー構成はいいと思ってますよ。
どちらかと言えば、後方支援よりになるかなとは思ってますけど」
「そうか。 じゃあ、報告書にその旨を追記して文書管理システムで提出してくれ。
ほかは特に修正する必要なし」
ゲオルグは報告書を最後まで読み終えると、報告書をティアナの方に差し出した。
ティアナはそれを受け取ると”了解です”と頷い
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