番外編その1 鉄砲水と絆の英雄
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の合計。
「さあ、クライマックスと洒落込もう!行くよ、霧の王!」
霧の王 攻0→3300
ちなみに、ここで神龍トークンをリリース先に選んだことにもちゃんと理由がある。バイファムートは相手ターンに1度、自分フィールドにトークンが存在しないときに神龍トークンを生み出すことができるのだ。つまり、実質消費なしでこの攻撃力の霧の王を出せることになる。
ま、残念ながらもうこのデュエルでそれを使う機会は訪れないだろうけど。
「何を企んでるかは知らないけど、まずはシンクロ対決だ!白闘気双頭神龍でスターダスト・ドラゴンに攻撃、白の晴朗軌跡!」
攻撃宣言を行ったことで、一時的に神気を失ったバイファムートの口元にエネルギーが集まりだす。だがそれこそが、遊星のずっと待ち望んでいたタイミングだった。
「トラップ発動、炸裂装甲!このカードの効果により、攻撃宣言を行った相手モンスター1体を破壊する!」
「今更1体止めたところで……」
「さらに!カードを破壊する効果が発動したことでスターダスト・ドラゴンの効果発動、ヴィクティム・サンクチュアリ!このカードをリリースすることで、その発動を無効にして破壊する!」
スターダストの全身が、その名の示す如く星屑のような無数の光の粒に包まれる。
「そして!スターダストがリリースされ炸裂装甲と共に墓地に送られたことで、俺の墓地に存在するカードは30枚となった!これにより発動条件を満たしたトラップ、残骸爆破を発動!この効果により、相手プレイヤーに3000ポイントのダメージを与える!」
遊星に残された最後のカードにして逆転の切り札、残骸爆破。なるほど、確かにこの方法ならば僕のライフを1瞬で0にできる。スターダスト・ドラゴンの効果を最大限に生かしたコンボで墓地の枚数を調整するそのタクティクスも、実際大したものだ。
……だからこそ。こう思うのはもう3度目だけど、やっぱり改めて思う。まだ実力の開花しきっていないうちに彼と戦えたことは本当に僥倖であり、またとびきりの不幸でもある。だってこうして、今はまだ僕の方が上にいるのだから。
「霧の王!」
何をしろとも明確に伝えていない、ただその名を一言叫ぶだけの短い命令。それでも僕の相棒にして切り札は、僕の命令を読み取ってくれた。その剣の切っ先を星色の光に包まれ今まさにその中へ消えようとしていたスターダスト・ドラゴンへと静かに向けると、光の粒子の勢いが急速に衰えていく。やがて光は完全に消え失せ、何事もなかったかのようにすべてが元に戻った。
「馬鹿な、スターダストの効果が……!」
「惜しかったね、遊星。霧の王がフィールドに存在する限り、互いのプレイヤーは
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