番外編その1 鉄砲水と絆の英雄
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体内のエンジンに命が宿る。
その姿を見たチャクチャルさんが何か言いかけたが、そのセリフの続きはこの機を逃さず畳みかけようと判断したらしい遊星の次なる宣言にかき消された。
「さらにここで、墓地からスキル・サクセサーの効果発動。このカードを除外し、ターボ・ウォリアーの攻撃力を800ポイントアップさせる。バトルだ、ターボ・ウォリアー!アクセル・スラッシュ!」
「来たね!」
ターボ・ウォリアー 攻2500→3300→グレイドル・イーグル 攻1500(破壊)
清明 LP4000→2200
「今度は遊星がいった!でも、清明のカードには効果があるぜ」
「その通り。だけどまずは、補給部隊2枚の効果でそれぞれ1枚ずつドロー。戦闘で破壊されたグレイドル・イーグルは相手モンスター1体に寄生して装備カードになり、装備モンスターのコントロールは僕のもとに移る。なかなか面白かったけど、次のターンで終わりだ遊星!」
両断されたイーグルが銀色の液体に溶け崩れ、ターボ・ウォリアーの精密部品の内部へと音もなく侵入にかかる。この作業が終了した時、ターボ・ウォリアーの機構は完全に僕のものとなる。
だが、そう言い切った際の遊星の表情の変化を僕の目は見逃さなかった。遊星はその時、確かに笑っていたのだ。
「やはりな……だが、それはどうかな?」
「なんだって?」
『ああ、このターンに関してはマスターの完敗だな』
「え?」
チャクチャルさんの不吉な発言に呼応するかのように、フィールドでも何かが起きていた。されるがままに寄生されていたかに見えたターボー・ウォリアーが突然エンジンを全開に噴かすと、その衝撃に液状のグレイドルがその内部から振り落とされて消えはじめたのだ。
「残念だが、ターボ・ウォリアーはレベル6以下のモンスターの効果の対象にならない。確かにそのモンスターの効果は恐るべきものだが、それもターボ・ウォリアーには無効だ!」
「嘘!?」
さらにスピードを増して回転するエンジンが新たな力を生み出し、ついにグレイドルの力が完全に弾き飛ばされた。何事もなかったかのように遊星の側に立つターボ・ウォリアーを前に、思わず歯噛みする。
「やってくれるね、遊星。グレイドル・イーグルの効果を知ってたのかい?」
「いや、違う。ただグレイドル・ドラゴンが破壊されたあの時、攻撃力が200程度しか差がないのなら場を離れた時の手札交換効果を持つネレイアビスを蘇生させてもよかったはずだ。そしてお前は十代さんが認めるほどのデュエリスト、わずかなダメージのためだけにネレイアビスを捨ててまでグレイドル・イーグルを蘇生させたとは考えにくかった。つまりグレイドル・イーグルには手札交換よりも優先するだけの効果がある、そう思ったのさ。もっともその効果にターボ・ウ
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