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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
番外編その1 鉄砲水と絆の英雄
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破壊されるがままにしていたわけか。となると、考えられる理由は2つ』
「(グレイドル・ドラゴンの効果を最初から知っていたか、それとも僕の狙いを読み切ったか……いいねいいね、どっちにしても楽しいよ)」

 遊星に聞こえないようテレパシーで行われたチャクチャルさんとの短い意見交換を終える。最後の一言は、嘘偽りない僕の本音だ。目の前の文字通りに時代が違う、アカデミア卒業以来随分と出会っていなかった久方ぶりの強敵を前にどうしようもなく心が高揚し、自然と口元が好戦的に緩む。それを見た遊星のポーカーフェイスが若干困惑した風に揺らぐのを見て、より一層楽しくなった。

「おっと、忘れないうちにフィールドから墓地に送られたネレイアビスの効果を発動。デッキからカードを1枚引き、その後手札を1枚捨てる。永続魔法、補給部隊を発動!」

 サルベージしたきりだったツーヘッド・シャークを墓地に送り、代わりのドローカードを即座に発動する。そろそろ手札が枯渇してきたこのタイミングでこのカードを引けたのは、実際ありがたい。

「さあ、バトル!悪いねグレイドル・ドラゴン。早速だけどロード・ウォリアーに攻撃、グレイドル・スパーク!」
「迎え撃て、ロード・ウォリアー!ライトニング・クロー!」

 ドラゴンが翼を広げ宙に飛び、全身からエネルギーを放出することで発光しながら急降下突撃を敢行する。カウンターを合わせるようにして放たれた王の戦士の右拳がそれと激突し、行き場を失ったエネルギーが派手な爆発を起こすことで2体のモンスターがともにその爆風の中へと飲み込まれる。

 グレイドル・ドラゴン 攻3000(破壊)→ロード・ウォリアー 攻3000(破壊)

「僕のフィールドでモンスターが破壊されたことで、補給部隊の効果によりカードを1枚ドロー。さらにグレイドル・ドラゴンが破壊された時、僕の墓地から水属性モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚できる。甦れグレイドル・イーグル、そしてダイレクトアタックだ!」

 爆発によりバラバラに飛び散ったドラゴンの体を構成する流体金属めいたグレイドルの欠片が空中に集合し、互いに再びくっつきあって黄色い鷹を模した姿となる。そして遊星のフィールドに、もはやその突撃を防ぐモンスターはいない。

 グレイドル・イーグル 攻1500→遊星(直接攻撃)
 遊星 LP3900→2400

「くっ……」
「清明のダイレクトアタックが決まったぜ、遊戯さん!」
「ああ。先ほどのターンは遊星も見事な攻撃だったが、君の友達も1歩も引かない反撃だったな」
「そりゃそうですよ、なんたって俺の親友ですから」

 親友、か。目の前でああまではっきり言い切られるとさすがに少し照れ臭いけど、その評価はありがたく受け取っておこう。でも親友なら卒業してからも
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