納得いかない事がある。それがこの国だ!
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
(グランバニア城:中庭)
ある晴れた昼下がり、グランバニア城のプライベートエリアにある中庭で、この国の宰相と上級メイドが紅茶を飲みながら談笑している。
いや……談笑という言葉で合っているのかは疑問だが。
「納得いかねー……絶対に納得いかねー!」
「うるさい宰相閣下であること。今に始まった事じゃないでしょ」
何かに納得してない宰相閣下が、偶然出会した上級メイドに紅茶を用意させ愚痴っている。
昼休みと3時の休憩の間の為、この二人以外は見当たらない。
「ふざけんなよ、馬鹿にされる歌を大勢が歌うんだぞ! そんな目に遭ってみろ」
「私は好きですけどね……『ウ〜ルポンポン』って(笑)」
現在、城の内外で宰相の事を面白可笑しく歌う子供らが多数居る。その事への不満だろう。
因みに、その歌を生み出したのは宰相閣下の彼女の一人だ。
「ウルポンって呼ぶな!」
「皆さんに好かれてるとは思わないんですか?」
歌の内容次第だが……
「思うわけねーだろ!」
「小さいわぁ〜」
断っておくが“器”の事である。
「何だと〜!?」
「あぁ小さい。これだけ小さいと、アレも小さいんでしょうね。だから姫様は大丈夫だったのね」
今度は下ネタだ。
「それでは俺がお前の歌を広めてやろうか!」
「わ、私の歌!?」
不機嫌を絵に描いたような顔の宰相に、不気味な事を言われ戸惑う上級メイド。
「少し前にリュカさんが歌ってるのを偶然聞いちゃったんだ(ニヤリ)」
「へ、陛下が私の事を歌ってたんですか!? へ、変な歌じゃ無いでしょうね?」
宰相閣下を馬鹿にする歌を歌った女の父親だ……正直不安しか無いだろう。
「今から歌ってやるから、お前が判断しろ」
そう言うとご自慢の記憶力を披露するように、以前に聴いた国王の歌を歌い出す宰相閣下。
歌唱力は、可も無く不可も無くってところだ。
?白くきらめく Triangle Cloth(トライアングル クロッチ)♪
?そよ風になびく Every Time(エブリ タイム)♪
?私の中の Passion Libido(パッション リビドー)♪
?ひと嗅ぎだけで Fall in Love(フォリンラブ)♪
?甘い香り 頭に被れば 今夜♪
?秘密めいた 私の扉が開くよ♪
?純白 Panty(パンティー)♪
?マジ 手に入れた♪
?白い色に光る♪
?美し Panty(パンティー)♪
?マジ 興奮する♪
?日の光あびて We Get You(ウィ ゲッチュー)♪
?Mysterious Girl(ミステリアス ガール)♪
「最低。お前やっぱ最低!」
「俺が作った歌じゃ無い! リュカさんが作ったんだよ」
激しく白い目を向けられ、慌てて言い訳する宰相閣
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ