青春の憤り
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<アリアハン近郊>
アルル一行はアリアハンより北に位置する『レーベ』を目指し進んで行く。
途中、スライム、大カラス、一角ウサギなどのモンスターに襲われ戦闘を余儀なくされる!
アルル、ハツキ、ウルフは傷付きながらも勝利を重ね、この新米パーティーの戦い方を実践を持って学んで行く。
そして日は傾き黄昏が空を覆う頃、パーティーリーダーの少女が言葉を発した。
「って言うかリュカさん!貴方も戦って下さい!」
そうなのだ!
4人パーティーにも拘わらず戦闘を行っているのは3人…
リュカは戦闘に加わる意志すら見せていない。
「え〜!僕、争いごと嫌いなんだよねぇ〜…」
「好き嫌いじゃないんだよ!俺達チームなんだからさぁ…リュカさんは強いんだろ…一緒に戦ってよ!」
最年少のウルフが疲れ切った口調でツッコミを入れる。
「僕、強くないよ!『勇者』とかそんな大層なもんじゃないし…でも逃げ足には自身があるから、ヤバくなったらみんなを担いで逃げ出すよ!」
右手の親指を立てて爽やかな笑顔で答えるリュカ…
二人の少女はリュカの笑顔に魅了され顔を赤く染め上げる。
夕日に照らされてなければ気付かれていたであろう…
「それよりさぁ…もう日が暮れるよ!一旦町へ戻ろうよ!」
「何言ってんだよ!早くバラモスを倒して平和な世界にしなきゃ!!」
「イヤイヤ!今日は冒険初日だしさ…そんなに慌てても失敗しちゃうよ」
「そうよウルフ!リュカさんの言う通りよ!今日は一旦アリアハンへ帰りましょ!」
「ハ…ハツキまで…」
世の中、女性の意見は採用されやすい。
そして少女の心を魅了したリュカの意見は採用される。
ウルフは少しふて腐れながらも、姉的存在のハツキに従ってしまうのである…
実のところアルル達は町からそれ程離れてはいない。
町を出たのが遅かった事もあるが、冒険初心者の為進行が遅いのである。
<アリアハン>
日も沈み殆どの商店が店じまいをした頃、アルル達はアリアハンの城下町へ帰り着いた。
「私の家はすぐそこなのよ。あんまり広くはないけれど、みんなが寝泊まりする事は出来るから…きっとお母さんも喜んでくれるわ!」
アルルが皆を自宅へ誘う中、リュカは足を止めアルルの提案を拒否する。
「あ〜…僕は町の宿屋に泊まるよ!」
「何でよ!?そりゃ、大したお持てなしは出来ないけど…わざわざ宿代を払う事ないでしょ!?遠慮はしないでよ!私達仲間でしょ」
アルルは今までに出会った事のない、この魅力的な男性と少しでも一緒に居たく、必死に我が家への宿泊を薦める。
「分かった分かった…正直言うとね、町で女の子ナンパしてから宿屋へ泊まるつもりなんだ!」
「え…ちょ…な、何考えてんの!?」
ハツキもウルフも頷き呆れる。
「明日から本格的
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