言い争っても平行線
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(グランバニア城)
ウルフSIDE
何とかリュカさんを動かす事が出来た。
俺が『自分の命を犠牲にする』的な事を言ったから、渋々受け入れてくれた。
ホント渋々……もう表情も渋々……態度だって渋々……ってか渋々言ってる。
我が国の最新兵器“アサルトライフル”を謁見の間で打っ放す訳にはいかないから、渋々言うリュカさんの後に付いていき、武器開発室へ大移動。
客人たるヘンリー陛下等やルドマンさん等は『やれやれ』って感じ。
慣れてないカボチ村代表やルラフェン代表達は目を丸くしていた。
武器開発室に着くと責任者のザイル部長が居ない。
研究室で更なる研究でもしているのだろうか?
居合わせた(って言うか居るのは当たり前)武器開発室士官のリブとバレルに試作型を持ってこさせる。
基本的にアサルトライフルは厳重に保管しており、武器開発室の地下の一番奥に仰々しい金庫を設置して保管されている。
因みにこの金庫は普通の金庫。厳重ではあるが変な仕掛けは無い。
その中から桐の箱に入ったアサルトライフル試作型を二人は持ってきた。
「随分と大切に保管して居るみたいだな」
我が国の箱入り息子(発射するから息子だろう)に、興味津々のルドマンさん。
あまり余計な事は言わない方が良いのに……
「やっぱ見せんのやめた」
ほらぁ……持ち主がヘソ曲げちゃった。
俺知らね!
「おいリュカ……いい加減にしろ! お前の我が儘にこれ以上付き合っていられないぞ」
「じゃぁ帰れよ、馬鹿ヘンリー」
子供だな、まるで……
「父さん……もう観念しましょうよ。取り敢えず見せるだけ見せれば、もう二度とこの話題に触れさせなければ良いんですから」
流石実の息子。気苦労が絶えないねぇ……
だがヘソを曲げた王様は、そう簡単に思い通りにはならず、そっぽを向いて口笛を吹き始めた。
堪らずガミガミ言い出すヘンリー陛下とルドマンさん。
珍しく兄妹協力して説得する義理の兄貴と義理の姉貴。
すると突然……
歌い始める我が主。
イライラが溜まって気が触れたかと思ったが、そうでは無い様だ。
何故なら歌詞が……
?なんでも かんでも アイツ♪
?イタズラしまくっているよ♪
?ベッドの中から「ピョコン」と♪
?嫌いなカエルが登場♪
?いつだって 忘れない♪
?ヘンリーは 王子様♪
?そんなの不自然♪
?ラ ラ ラインハット♪
?ヒーこら ヒーこら 御家騒動♪
?ヒーこら ヒーこら 命狙われ♪
?ヒーこら ヒーこら 王位はいらな〜い♪
?ラ ラ ラインハット♪
?ヒーこら ヒーこら 身柄攫われ♪
?ヒーこら ヒーこら 売られる王子♪
?ヒーこら ヒー 奴隷になったよ〜♪
?いつでも どこでも コイツ♪
?へらへら暮らし
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