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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第265話 詩乃とチョコレート
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るが、それでも真剣そのものだ。先程の慌てていた隼人とは違った。
「た、確かに、そう言うのが好きって言う人もいる。……オレだって、それ位は知ってる。クラインの馬鹿もそんなの言って、皆に盛大に叩かれてた時があっただろ? だから……。でも、その――む、むねのおおきさ、とか関係ない。大事なのは、その人そのものだ。中身だ。……だから、オレは詩乃の事嫌ってたりしてない。オレは今までの、……皆の事……ッ。救ってくれた人皆が……ッ」
「ちょっ! え、えっと、ご、ゴメン隼人! 落ち着いて! 冗談、冗談だから!」
色々と口走りそうになった隼人をどうにか止める事に必死になる詩乃。
隼人の人間性についてはよく知っているつもりだ。そんな風に考えてない事だって知ってる。ちょっと他人とは違った思春期な男の子だと言う事もよく知ってるから。
そして、暫くしての事だ。どうにか隼人を説得出来た詩乃。ただし、からかわれていた、と強く認識した隼人は少しばかりむくれていた。
「……ぅぅ。何だか酷いぞ。詩乃」
「あ、あはは……。ごめんごめん。だって。隼人だって判ってくれてなかったでしょ? ……明日から、私だって大変なんだから。皆に囲まれちゃって弁明するのが大変」
「それでも、なぁ……」
「あーら? 隼人が触ったのは事実なんだけど? それが 例え不可抗力だったとしても」
「ぅぅ……。ご、ごめんな」
「ふふ。だから お・あ・い・こ。……ね?」
また、パチっ、と詩乃はウインクした。
きっと、
猫妖精族
(
シノン
)
の状態であれば、あの時。エクスキャリバーのクエストの様に
猫妖精族
(
ケットシ―
)
のある意味象徴とも言える尻尾を小刻みに震えさせてる事だろう。
「(……何だか、あの時の女神の様な口調になってるかも、ね。視られてる訳ないけど、ここをもし見られてたら、何を言われる事やら)」
ALOの世界で出会った厄介な女神の事を思い返しつつ、詩乃は懐に手を入れた。
隼人に会うまで、まるで危険物の様に取り扱っていたのに、自分でもびっくりするくらい簡単に取り出せる。
すっ、と取り出したのは、桃色の包装紙包み、赤のリボンで纏めた手のひらサイズの箱。
「リュウキ。その―――仲直り、って事で これ。受け取ってくれないかしら?」
「う〜……。ん? それは……」
何処となく頬を膨らませる隼人に玲奈の面影を見た気がしたが、今はその感想は封印する詩乃。
そっと両手で差し出した。
「今日はその……バレンタインでしょ? いつもリュウキには世話になってるし。……それに、綺堂さんの分もあるから。一緒に渡してくれると嬉しい。綺堂さんにも直接渡したいけれど、少し忙しいって聞いてたから」
詩乃の言葉を訊いて、膨れてた隼人の頬
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