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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第265話 詩乃とチョコレート
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うものだ。
なのに、それを判っていない様で、首を傾げている隼人を、正直いつも飄々としてるとさえ思える隼人に 少しばかり怒りっぽいのを想ってしまっても仕方ないし、きっと彼を知ってる人達全員が許してくれるだろう。
だから、詩乃は少しだけ考えてみた。どうすれば、この鈍感朴念仁を少しでも慌てさせる事が出来るか。
そして――思いつく。普段の自分ならあまり考えもしないし、きっとするとすら思えてないだろう。
「あのね、隼人……」
「ん? どうした」
「さっき、助けてくれたのは、本当にありがと。私、ちょっと気が緩んでたみたいだったから」
「そうみたい、だな。詩乃にしては珍しいって思うぞ。……うん。でも、詩乃が怪我無く無事で良かった」
ほっ、と一息ついて 安心する様に頬が緩む隼人。
その表情を見た詩乃は、少し顔を紅潮させた。これから言う事を考えると……さらに火で炙られる様な想いだが、此処で退いては駄目だと言い聞かせた。
そう、それに
これ
(
・・
)
は ちょっとした、本当にちょっとした――――スキンシップ。
それに、
事実
(
・・
)
だから。虚言ではないから。
「うん。怪我は無かったんだけど……、隼人 気付いてないの?」
「……? 何がだ?」
「その、私を助ける時―――、その、私の……」
言葉を詰まらせつつ、何度も、何度も息を吸っては吐きを繰り返し、そして言葉を口にした。隼人にはきっと耐性が無いモノを。……この場所限定。対隼人限定。女にしか無い武器を生まれて初めて切る。
「わたしの、む、むね、おもいっきり、触った……こと」
「……へ? え、え……、む、……む、ね?」
きょとん、としていた隼人だったが、持ち前の優秀な頭脳は急速回転して、脳内に保管している知識の扉を全てこじ開けた。……いや、或いはこじ開けられた方が正しいかもしれない。 がらがら、と乱暴に開けに開けて、無数の辞書が頭の中に散らばり、そして項目が表示された。
胸――人体において首と胸部に挟まれていて、脊椎よりは前方部分に存在するもの。
いや、きっとそれは今の詩乃の発言の意図する所ではない。きっと違う。だから、高速でその項目が露と消え、次の場面を描き出した。
胸――一部では永遠の男のロマン(……らしい)母性溢れる包容力の象徴とも言われているもの。
男なら皆おっ●いが大好きだ、と某
火妖精族
(
サラマンダー
)
の男が言っていた。
男性と女性のそれとはまったく違う。女性が男性に自分が成熟した女性だとアピールする為に膨らむとも言われている。
と、色々と余計な情報が頭の中に流れ続ける。
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