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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十話 出稽古
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「こ、こうですか!?」

甲高い声で、オレは防御態勢をとる。何をするつもりだよ、あの人は!

「動かないように」

そう言って、シスターはヴィンテルシャフトを振り上げた。

「シ、シスター!?」

「ハァッ!!」

ガギン!

グフッ!

短い気合いの息吹と同時に、シスターはラピにヴィンテルシャフトを叩きつけた!

全身を駆け抜けるような衝撃が走る……

「……服も乾いたようですし、少しばかりお仕置きが必要ですね」

「服って……あれ?乾いている?」

さっきまでぐしょ濡れだった服が、いつの間にか乾いている。何で?

ん?

周りの聖王騎士が後ろ後ろと指をさしている。

オレがそっちを見ると、壁があった。

よーく見ると、その壁が濡れ……人型に濡れている?

え?

それってつまり……シスターの一撃の衝撃で、服とか髪とかに付いていた水分が全部壁に叩きつけられ……

ヘナヘナヘナ

やば……腰が抜けた。

「立ちなさい、アスカ」

シスターがオレを見下ろす。ちょ……

「シスター!ちょっと待って!お願い!」

「立ちなさい」

「あ、あの、オレの話を!」

「言い訳は聞きません」

「ひいぃぃぃぃぃぃぃ!」

目、目が据わってるよ、シスター!

腰を抜かしたまま後ずさるが、そんなの意味がない!

周りにいる聖王騎士に助けを求めようとしたけど、全員がサッと目を逸らした!それでも聖王騎士かぁぁ!

「ちょ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

「覚悟はいいですね?」

よくないよくないよくない!

なに?聖王教会って遅刻したら即死刑なの?せめて遺書を!

「あらあら、ずいぶん賑やかね?」

オレがパニクっていたら、全然その場の雰囲気にそぐわない穏やかな声がした。

「騎士カリム!どうされたのですか?」

「へ?」

シスターが慌てたように声がした方を見る。それにオレも釣られてソッチを見る。

そこには……

「六課からお客様がいらっしゃると聞いたから、ご挨拶をと思ったのよ」

川辺にいたお姉さんがいた。

「あれ?さっきの美人のお姉さん?」

「あぁ、やはり貴方だったのね」

オレを見て、美人のお姉さんが微笑む。って、騎士カリム!?この人が!!

「騎士カリム、アスカと面識があるのですか?」

シスターが戸惑い気味に騎士カリムに尋ねている。

「さっき、川に入っていたのを見たのよ」

ちょっ!カリムさん!?その言い方だと誤解が!!!

ピキッ!

ほら、またシスターの額に青筋が追加されたじゃあーりませんか!

いや、シスター!聖職者がその”コイツ、殺っちまうか?
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