騎士のリベンジェンス
[2/36]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
普段着はもうボロボロだから生地として再利用できるように取っておくとして、ケイオスからもらったFOXHOUNDコートは後で洗濯しよう。昨日、湿度が高かったせいで、私の汗の臭いが……ね。
そんなことを思いながら部屋を出ると、入り口で門番をしてくれていたケイオスがガチっと擬音が出るほどに硬直した。
「急に固まって、どうしたの?」
「……」
「あの〜、ケイオス?」
「ん……ああ……想像以上で見惚れた」
「あ、う……うん、ありがと……」
「こっちこそ、これだけで数日分の活力が出た」
いきなり褒めてくるからこっちも驚いたけど、そう言ってくれるのはやっぱり嬉しい。でもこれだけでご褒美になるかと言われると、何もしてない感があってあまり納得できてない気持ちがある。
「ねぇ、ケイオス。他に何かしてほしい事無いの? 服着るだけじゃ、私自身ちょっと……ね」
「ん、まぁ、シャロンがそう言ってくれるなら、してほしいことが一つある。でもこれは……少しだけ疲れることになるから、別に後でも」
「疲れる? え……も、もしかして……体?」
「違う。契約してシャロンのエナジーを直接注いでほしいだけだ。というのも、ギア・バーラーとして今の俺はバッテリー切れを起こしてるようなもので、残り僅かなエネルギーをやりくりして維持してたけど、そろそろ限界だって話」
今でもすごく強いのにバッテリー切れって、万全の状態なら果たしてどれだけ強くなるのやら。というか、
「契約?」
「ギア・バーラーはドライバーという契約者からのエネルギー供給があって、ようやく全ての力を出せる。この場合のエネルギーは魔力、エナジーのこと。要はエナジーさえ渡せば自立稼働する護衛ゴーレムだと言えばわかりやすい」
「あ、だから月詠幻歌を歌った後、少し元気を取り戻してたんだ。というかそれだとケイオスって、ずっと空腹で戦い続けてたようなものだよね。それなら早く言ってくれればよかったのに……」
「ん、自分の都合をシャロンに押し付けるような真似はしたくなかった。マキナの事や管理局のアレで色々辛かったんだし、落ち着いて信頼してもらえるようになってからで良いと思ってた」
ああ……自分だって今すぐドライバーになってほしかったのに、私のこと、そこまで考えていてくれたんだね、ケイオス。だったらその誠意に応えないと、申し訳が立たないや。
「会ってまだ数日だけど……あなたの事は、もうとっくに信頼しているよ。ケイオス、私があなたのドライバーになる。さあ、契約しよう?」
「ん……ならギア・バーラー、レメゲトン。ここに最大の感謝と永久の忠誠を示す。契約の下、ドライバーたる御身を守護し、御身を脅かす存在は全て打ち倒すことを誓おう」
ちょっとした儀式の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ