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ラブホテルの経営
第一章
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                ラブホテルの経営
 西京裕香はこの時悩んでいた、それで交際相手の井沢智和に難しい顔で相談した。
「最近うちの左右のホテルが繁盛してね」
「ああ、それでそれぞれの部屋でカップルがか」 
 智和はその面長で細めだがはっきりした目と丸い鼻のある顔で裕香に応えた。黒髪は短く刈っていて痩せた身体は一七五センチある。その顔で裕香のふっくらとした頬にはっきりとした目がトレードマークの顔を見ていた。ついでに茶色にしてパーマにしてセットしている長い髪の毛と一五七程の背の身体も。二人共今は仕事ではないのでラフな外出着である。
「あれこれとだな」
「そう、あれこれとね」
 裕香もこう智和に返した。
「してるのよ」
「休日なんか凄いだろ」
「平日のお昼からもよ」
「ああ、仕事のシフトの関係でな」
「そう、もうね」
 カップル達がというのだ。
「そういうことしまくってるのよ」
「そうか」
「中には不倫とか風俗もね」
「あるよな」
「まずは男の人が一人でチェックインして」
 そしてと言う裕香だった、二人で焼き肉を食べつつ話をしている。焼肉は食べ放題で飲み放題付きで二人共ビールも楽しんでいる。
「その後でね」
「女の人も来るな」
「二人来たりとかね」
「その男絶倫だな」
「後のお部屋が素敵よ」
 複数プレイの後だけにだ。
「そうなってるわ」
「そうなんだな」
「そう、けれどね」
「御前の家のホテルじゃなくてか」
「周りのホテルなのよ」
 その左右だというのだ。
「うちのホテルじゃないのよ」
「そうなんだな」
「左右のホテル繁盛しててうちはね」
「閑古鳥が鳴いてるんだな」
「そこまではいかないわ、程々なのよ」
「赤字って程でもないか」
「ええ、幸いね」
 このことはしっかりと言う裕香だった、ビールを飲むと美味かった。
「そうだけれど」
「それでもか」
「もっとね、売り上げをね」
「伸ばしたいんだな」
「左右に負けていられないわ」
「そうか、それで今俺に相談してるんだな」
「そうよ、どうしたものかしらね」
 裕香はビールを飲みつつ心から思った。
「この状況は」
「ホテルの部屋を奇麗にしたらどうだ」
 智和はタンを食べつつ裕香に言った。
「清潔にな」
「今以上になの」
「やっぱりお客さんは奇麗なホテル使いたいだろ」
「ええ、やっぱりね」
 裕香はロースを食べながら応えた。
「清潔第一だからね」
「変な病気になると困るしな」
「それを今以上に徹底して」
「あと最近ホテルも色々だろ」
 こうも言う智和だった。
「そうだろ」
「そうしたホテルもね」
「コスプレとかあるホテルあるだろ」
「ああ、あるわね」
「そういうのも入れたらどうだ」
 
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