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ダンジョン飯で、IF 長編版
IFのIF  ぐるぐるまわる
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「!」
 見上げると、ライオス・トーデン……いや、ライオス・ドラゴンキメラがこちらを見おろしていた。
 いつの間に!?
 まったく気がつかなかった。
 ライオス・ドラゴンキメラは、無表情でこちらを見ている。
 汗が流れる。金色の目から目が離せない。
 またこんなところで死ぬのかと思ったが、いつまで経っても攻撃は来ない。
「殺すなら殺せばいいだろ?」
 金色の目と目を合せたまま、安い挑発していた。
 だが、ライオス・ドラゴンキメラは、表情一つ変えない。
 イラッときた。
 殺されるならせめて一矢報いてやる!っと、剣を抜こうとしたら、ライオス・ドラゴンキメラは、一歩下がった。
「? なんだ?」
 その動きに驚いている間に、ライオス・ドラゴンキメラは、そのまま背中を向けて去って行った。
 残されたカブルーは、その後ろ姿を目で追いながらポカンッとした。
「なんだよ……。なんだよ、なんだよなんだよなんだよなんだよ!?」
 獲物を目の前にして何もされなかった。そしてこちらも何も出来なかった。
 なんて屈辱!
 自分はそれほどまでに脅威にすらならないか!? 喰う価値もないか!?
 許せない!
「カブルー? どうしたんだ?」
「追いかける!」
「えっ?」
 心配してやってきた仲間の声など届かない。ただただ怒りのままにカブルーは叫んでいた。
 そのまま行こうとするカブルーを仲間達が止めた。
「離せ!」
「何があったのよ!?」
「離せって言ってるだろ! アイツを……。」
「あいつ?」
「ライオス・トーデンを……殺してやる!」
「何言ってんのよ!? ライオスってたしか、あのキメラでしょ? あんた、まさかそいつに遭遇したの?」
「殺してやる! 殺してやる! そして、そして……、あ…、あはははは! そうだ、生かさず殺さずにして犯してやろうか! そしたらあの面もさすがに変わるはずだ! そうだ、そうしよう!」
「か、カブルー?」
「殺して、犯して……、く…ぁ、ハハハハ! あひゃはははははは!」
 涎をダラダラと垂らしながら笑い声を上げるカブルーに、カブルーの仲間達は全員引いた。
 これはマズいと判断し、後ろから後頭部を殴り、気絶させた。
 そして休憩地点に運んで、カブルーの身に起こったことについて話し合った。
 目を少しだけ離した。その間にカブルーはいなくなっていた。
 慌てて探したが、見つからず、物資も少ないためいったん地上へ戻った。
 そして補給をしてから再度カブルーを探したものの、見つけることはできなかった。





***





 カブルーが行方不明になって、何日も過ぎた頃、こんな噂が冒険者間
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