第三十二話 シェイプシフター
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と役に入り込みすぎちゃった…。」
「ああ!」
センシが声を上げた。
見ると、料理が葉っぱや食材のままだったりと未完成の状態になっていた。
「幻覚と作った料理だったからね。」
「作り直そう。」
そして、上記の料理を作り直した。
「しかし、本当にファリンが言った方が本物だったとは…。」
「どこで見分けたの?」
「魔物の距離感と…。」
ファリンは、語り出した。
まず、チルチャックは、ミミックを嫌っているのに、軽率に箱の上に座るのがおかしかったこと。
次にマルシルがウンディーネを警戒しているのに、軽率にお湯を捨てていたこと。
そして、センシがハーピーの卵をかき集めたと言う言葉。センシは、生態系のバランスを考慮しているのにそんなことをするなんておかしいと。
「………あっ!」
「でもね。ウンディーネを警戒してたのに、全然気づいてないのが逆に本物らしいかなって思ったの。」
「…わ、私は、てっきり、……だって私達、魚人の卵なんて食べたことないし! そこが鍵になったんだと思ったわ。」
「……ハッ!」
「?」
あのときの雑炊かと! ファリンとチルチャックは気づいた。
***
スイートドライアドを食べていると、センシがマイヅルからもらった茶葉で茶を入れようとしたのだが…。
「ふむ? ここに置いてあった、食料袋がない。」
「えっ?」
すると、チルチャックが気づいた。
米が床に転々と続いていることに。
シーッと指でファリンに指示を出し、チルチャックとファリンが米の跡を追ってゆっくりとその先へ向かった。
そして、檻の中を見ると…、そこには食料袋だけが置かれていた。
「ぎゃっ!」
途端、マルシルの悲鳴が聞こえた。
「マルシル!?」
「動くな。武器を捨てろ。」
「! 誰!?」
「平和的に話し合おうじゃないか。」
そう言って笑ったのは…、シュローのパーティーメンバーだった、アセビだった。
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