第二十三話 ローストレッドドラゴン
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る。
「完成じゃ!」
ローストレッドドラゴン。
タマネギのピザ。
ドラゴンテールスープ。
豪華な内容となった。
「肉をパンに乗せて食べても旨いぞ。」
「うわあ……。」
「うまそう! では、早速!」
「ライオス!」
「やめろ…。止めても無駄だ。」
マルシルをチルチャックが止めた。
早速、ライオスがタマネギのピザに、薄切りにしたローストレッドドラゴンを乗せて食べた。
「う…、旨い!!」
「おうおう、存分に食べ返してやれ。」
「私達も食べよう。」
「あーもう…。」
ファリンに促され、マルシルは渋々椅子に座った。
そしてライオスに先を越されてはいるが、実食。
「ぐぎぎぎ、えらい硬いわね…。」
レッドドラゴンの肉はとても硬かった。
「割となじみのある味だな。なんだろ、この味?」
「牛でも、豚でもない…。それになんだかこの風味…、ちょっと動く鎧に似てない?」
「動く鎧だって!?」
「あ、そうなの兄さん! 私達、動く鎧を食べたのよ!」
「どうやって!?」
「あのね、あのね。」
「…あー、言うより、見る方が早くね?」
「はっ?」
マルシルが訝しみ、言われてファリンは、剣を机の上に置いた。
すると、剣の柄の辺りから、ニュッと……。
「これは…。」
「そう! これ、動く鎧の剣なの! 兄さんのお土産にって思って持ってきたの! どう、兄さん? イヤだった?」
「そんなことはないさ! ありがとう、ファリン!」
「ファリン…、あんたって、子は……。」
仲良く抱きしめ合う兄妹に、マルシルは、呆れた目を向けた。
「やっぱり似たもの同士だぜ、この兄妹。」
「あ〜、しかし、動く鎧が生き物だったとは…、うわっ!」
剣を持って触っていたライオスの手から、剣が弾け飛んだ。
「こいつ、勝手に動きやがる。あのとき、勝手に逃げたろ? いいか、ファリン。他に武器が無かっただとか色々と理由があっただろうが、独断はやめろ。周りの信頼を失うことこそ一番の痛手だ。」
「ごめん…。」
チルチャックからの説教に、ファリンはシュンッと項垂れて謝った。
「俺のために、魔物だと分かっててもも持ってきてくれたんだろう? だったら俺が悪いんだ。あまり責めてやらないでくれ。」
「あー、もう、そうやってすぐ甘やかす。」
妹に甘いライオスに、チルチャックは、額を押さえてため息を吐いた。
「それよりも、食事が冷める。食べてしまえ。」
「そうだな。みんな、食事の続きだ。」
「はいはい。」
その後、レッドドラゴンの肉が、何の肉に近いかという議論が沸いたが、魔物マニアのライオスが。
「この赤! しっかりした
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