第二十三話 ローストレッドドラゴン
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ら、さっき鍋と薪を持って……。あっ。」
四人は気づいた。
そして、大慌てで走った。
「兄さんは、休んでて!」
「俺のせいで彼が死んだら目も当てられないだろ!」
竜の燃料袋を開いてしまったため、今現在その辺には着火燃料が渦巻いている。つまり、そこで料理すると言うことは……。
「まだ防御魔法が効いてるかも!」
「いや、もう時間的に効果が切れてるわ! そうでなくてもセンシは魔法が効きづらいのに!」
「あれ? ライオスは?」
「兄さん?」
ハッとして見ると、ライオスは、ずっと前の方を走っていた。さっきまで並行して走っていたのに。
そしてライオスが、今まさに火打ち石を叩こうとしているセンシから火打ち石を奪い取った。
「間に合った!」
「何をする?」
「燃料袋を破ったんだ。ここで火を付けたら、爆発する!」
「むっ?」
「あいつ…、あんな足速かったっけ?」
チルチャックが呆気にとられた。
マルシルは、ライオスの身体能力に、自らが持っていた杖を握って俯いた。
***
燃料が気化して、なくなるまで待ち、調理が始まった。
「大まかには聞いていたが、本当に魔物を調理するのか?」
「無論。こうやってわしらはここまできたんじゃ。」
「すごい!」
ライオスが目をキラキラと輝かせた。
「そうだ、兄さんは、積もる話も一杯あるんだけどね!」
「ああ。あとで聞くよ。まずは、腹ごしらえだ。」
まず、小麦粉と酵母・塩・水を混ぜ合わせてよく練る。
その生地を少し寝かせて。
「何を作るんだ?」
「ピザを作ろうと思う。」
「そうだ! それなら…。」
ライオスは、何か閃いたのか、火を持って行き、レッドドラゴンの腹の中に火を付けた。
するとあっという間に着火し、ちょっとしたオーブンができあがった。
「これでどうだろう?」
「うむ。だが、これでは肉が取れんな…。」
「あ…。」
「しかしイイ火力だ。」
調理している間に、マルシルとファリンが風呂に入っていった。
寝かせた生地をいくつかに分け、広げて、形を整え、その上に具を乗せる。
レッドドラゴンの皮に軽く粉を振ったら、その生地を乗せて燃えているレッドドラゴンの体内に入れる。
その間に、レッドドラゴンの尻尾の先を包丁で切り落とし。
「もったいない!」
「まあまあ。」
切り落とした尻尾の輪切りの皮を剥く、それを大鍋に張った水で煮込んでスープに。
次に、火力が弱まり焼けた生地を取り出し、その横のレッドドラゴンの肉を切り取る。
塩コショウなどをすりこみ、熱した鱗の上で表面に焼き色をつけたら、調味料に漬け
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