第十七話 テンタクルスの酢和え
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者というわけか。その若さで…。」
「はい。」
「では、頼むぞ。」
会話を聞いていたナマリは、ばつが悪そうにしていた。
***
「調査場所は、二カ所。」
現在居るのは、四つの塔を四つの通路でつなげた場所である。
タンス夫妻の夫の方が調査したいのは、その塔の地下である。
ウンディーネが邪魔なので、対面の塔の調査はできない。そこで現在いる塔の地下を先に調査することになった。
タンス夫妻の夫は、妻に自分に何かあったときのためにココに残るよう言いつけ、チルチャックとまだ具合が悪いマルシルが残り。カカとキキ、ナマリ、そしてファリンとセンシが護衛として向かうことになった。
地下への階段を降りていく、壁に根っこが絡みついている。
「この辺りだ。エルフ文字か…。酷いくせ字だな。根が邪魔だ。はらってくれ。」
そしてナマリとセンシが斧を使い、ファリンが背負っていた剣を使い、根を切っていった。
「ファリン。どうしたその剣。」
「ナマリには、関係ないわ。」
ナマリからの問いに、ファリンは冷たく答えた。
「気色悪い剣だ。前々から言ってたけど、ライオスといいお前も、ちゃんとしたところで武器を買え。」
「これは、兄さんへのお土産なの。」
「聞けよ。いいか? 買うときは、ドワーフが打ったやつをだぞ? ハーフフットが店番してるようなところはやめろ。あと、鞘を使い回すな。それから……。」
ナマリは、センシの方を見た。
「あんたもたまには武器を手入れしろ! 斧が可哀想だ!」
センシが使っているボロボロの斧を指さし、ナマリがそう言った。
「…今…、うるさいって思っただろ?」
ナマリが背中を向けたままのファリンに聞いた。
「…別に…。けど、武器の扱いに関してはやっぱりすごいなって思った。兄さんが信頼してたのも頷ける。」
「……。」
そう言うファリンに、ナマリはなんとも言えない顔をした。
すると、ファリンが手にしていた剣が震えた。
「…あ……。」
まさかと思い、地下の方を見た。
しかしそこには根が垂れ下がっているだけで、魔物姿はない。
「みんな下がって!」
「どうした?」
「魔物がいるわ。」
「では、倒せ。」
「どこにいるのか分からない。」
「あ? では、なぜ魔物がいるとわかる?」
「えっと…なんとなく。」
「なんだそれは。」
「タンスさん。こういうときのファリンは信用できる。」
「…根拠もない話しに付き合っとれん。潜んでいるなら引きずり出せばいい。」
すると、キキがボウガンを取り出し、矢を地下の方へ放った。
しかし何も反応はない。
だが…、その時。
シュン
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