第十六話 ケルピー肉の焼き肉
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ァリンが受け止めファリンはその重さで倒れた。
「マルシル!」
「回復はあとだ! 逃げろ!」
そうこうしているついに再び球体になったウンディーネが、水の弾丸を飛ばしてきたので、ファリン達はマルシルを抱えて逃げ出した。
***
通路の先にある建物中に避難し、マルシルを壁に寝かせた。
「マルシル…、具合はどう?」
「血は止まったけど…、魔力が足りない…。」
傷は癒やしたが、失った魔力は戻らない。
「どうすんだ、これから? 魔力切れの魔術師を連れてはいけないぜ? 水中歩行はファリンがいるからなんとかなるが…。」
「…通りがかった冒険者が、魔力を回復できる魔力草を分けてもらえればいいんだけど。」
「そう都合良く他人の面倒を見る冒険者が通るかよ。取引できるようなもんねーだろ? しいてケルピーの肉程度だ。相手が餓死寸前だといいが…。」
「迷宮で、この栄養源は希少だ。」
「栄養の話をしてねえんだ。」
「…肉……。」
ファリンは、考えた。
肉…、栄養…、鉄分?
「センシ! レバーはある!?」
「無論だ。」
「栄養補給させよう!」
「おいおい。」
「やらないよりはマシだよ! 魔力回復の糧になるかもしれないし!」
「よし、決まりだ。」
そして、調理が始まった。
と言っても…、肉と野菜を切るだけなのだが…。
そう、焼き肉だ。切って焼くだけ!
超簡単。
ケルピーの焼き肉。
「マルシル。起きて。」
「うぅん?」
「いいものがあるよ。」
火を起こし、その上に置いた網の上の肉をセンシが必死になって焼いていた。
やがて、肉が焼けた。
「モモ。」
取り皿に焼けたモモの部分を置いた。
「レバーは?」
「内臓はしっかり火を通さんといかん。」
「ごめんね、マルシル。先に食べるね。」
そして実食。
「…あー、ちょっと筋っぽいが、旨い。」
「うん。クセがないね。馬の味に近いのか…、海獣に近いのか…。わかんないなぁ。」
「バラ。」
「脂が甘い!」
「柔らかいな〜。」
「マルシル。レバーが焼けたぞ。」
そして焼けたレバーをぐったりしているマルシルに食べさせた。
「ヒレ。」
「口の中でとろける!」
「俺、これ好き。」
「はい、レバー。」
マルシルは、レバーを食べた。
「テール。」
「美味しい!」
「なんか不思議な味だな?」
「野菜も食うのだぞ。ほれ、マルシル。レバーじゃ。」
マルシルにレバーがどんどん渡された。
ムグムグと食べていたマルシルだったが…、やがて…。
「ほ……。」
「ほ?」
「他
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