第一話 大サソリと歩きキノコの水炊き
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りの旅のようだが?」
「はい…、実は……。兄が…仲間が一人、迷宮の下層で魔物に食べられてしまって、消化される前に助けたいんです。」
「なんと、魔物に。一体どんな?」
「竜です。真っ赤な鱗の。」
「真っ赤な鱗…、下層……。レッドドラゴン(炎竜)か!」
センシは、心当たりあるようだった。
「竜はその巨体を維持するために、ほとんど眠って過ごすという。消化も他の魔物より遅いはずだ。」
「だと…、いいのですが…。」
ファリンは、俯いた。
するとセンシが言った。
「頼む。わしも同行させてもらえんか?」
「えっ? い、いいんですか? もちろん、いいです! とても助かります!」
「本当か! いや、ありがたい。」
ファリンとセンシは握手した。
「レッドドラゴンを調理するのは、長年の夢だったのだ!」
センシは、語り出した。
「レッドドラゴンか……、やはり王道にステーキか、それともハンバーグか。しゃぶしゃぶも捨てがたいが、いや卵があれば、親子丼という手も……。」
一人、まだ見ぬレッドドラゴンの調理を思い浮かべているセンシの背中を見て、ファリン達は、思った。
これから狩りに行くレッドドラゴンは、ライオスを食べているのだ。センシを連れて行くということは、そのレッドドラゴンを自分達が食べるということである。
それは…、食べていいものなのか?
っと、三人は思ったのだった。
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