第三章
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「そんなスポーツチームははじめて聞きました」
「あとシカゴカブスもっていうけれどね」
「あそこは山羊の呪いっていうけれど」
「阪神多分もっと凄いわよね」
「阪神の負け方見たら」
「普通じゃないから」
「そうですね、しかし日本に来て野球を知って」
そしてと言うエヴァだった。
「阪神を見て感じ入りました」
「じゃあファンになったの?」
「阪神ファンに」
「そうなってくれたの」
「巨人は嫌いになりましたが」
エヴァはこのチームはと言った、何につけても読売ジャイアンツは完膚なきまで粉砕し続けなければならないとも言った。
「見ているだけで」
「お金ばっかり使うしね」
「偏向報道バリバリだしね」
「やってることは独裁国家だしね」
「あの元オーナーも酷いし」
「あらゆる要素で嫌いになりました」
巨人はというのだ。
「しかし阪神は呪いがあっても試合を戦っているので」
「その姿勢に惚れたのね」
「そうなったのね、エヴァちゃんも」
「そうなのね」
「愛さえ感じています」
ここでエヴァの目が変わった、彼女特有の所謂ヤンデレの目になった。それでこう言ったのであった。
「私は野球は阪神であり続けます」
「言っておくけれど修羅の道だからね」
「阪神ファンっていつも泣くことになるから」
「甲子園最終戦巨人に惨敗とか」
「サヨナラホームランが二塁打になったり」
「相手の日本一の胴上げの横で抗議」
「極めつけは三十三対四」
皆口々に位顔で言っていく。
「凄いわよね」
「何で阪神だけ?」
「他のチームそこまでないのに」
「ケンタッキーのおじさんにマモノのせいで」
「どれだけ呪いが続くか」
「それでも何か愛を感じます」
そのヤンデレの目で言うエヴァだった。
「私は絶対に阪神の日本一の胴上げを見ます」
「それ頑張ってね」
「私達も観ていくし」
「だからエヴァちゃんも頑張ってね」
「そうしてね」
「そうしていきます」
実際にとだ、エヴァは答えた。そうして実際に阪神タイガースへの応援を周囲が思うに熱狂的にだが実際はヤンデレで行っていった。しかし悲願の日本一の胴上げを見たのはこの誓いの時から相当後であった。
日本への誤った知識 完
2018・9・26
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