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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第十一話  IREUL
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化は今のところありません。使徒を識別する反応も相変わらずです。」
「やっぱ物理的に素体(骨格)の殻を破るのは難しいか…。まあ、簡単に壊れるようじゃゴジラとプロレスなんざできるわけないしなぁ。」
 熊坂がそう呟いて大きく息を吐いた。
「それならどうやって機龍フィアの関節に細胞が浸食するんだ? その殻ってのはメチャクチャ固いんだろ?」
「聞いた話じゃDNAコンピュータからの危険視号に反応したツムグの馬鹿の遺伝子細胞が、普通の生物みたいに傷ついた体を治そうとする動きをしたかららしい。殻が固いっつっても簡単には骨が折れないようにするための固さであって、素体自体は柔らかいって話だ。人間サイズのツムグの細胞を培養しまくってよぉ…、それをなんかあれやこれしてゴジラの骨の形にコねて固めて…、3式のゴジラの骨を使っていた部分の代わりにするってなぁ……。科学者の連中はどうしてもゴジラでゴジラをぶっ倒そうって腹みたいだな…。」
「下手すると機龍フィアが第四のゴジラになる可能性が高そうだな…。」
「今回の作戦がもし成功したなら、機龍フィアの内部を浸食する生体の部分が増える。……そんな結末が来ないことを祈るしかないな。」
 機龍フィアを奪還するにしてもしないにしても、機龍フィアに待つ未来は決して良いものではなかった。
 決して良い未来が待っていないという意味では、機龍フィアの素材の提供者であるツムグと同じである。
 機龍フィアは、DNAコンピュータもツムグの遺伝子から作られているので、そう言う意味では一卵性の双子のような、同一遺伝子のクローンのような非常に近しい関係だ。
 もしも機龍フィアが人の制御を完全に離れ、機械と生体を融合したG細胞の怪獣……第四のゴジラになってしまった場合、同一の遺伝子細胞のツムグは確実に引きずられて最悪の人類の敵に成り果てるだろう。浅間山の一件で、量産された不完全なDNAコンピュータを乗せたスーパーX2の量産機がゴジラ撃墜された時のツムグへの影響力の大きさが分かり、ゴジラそのものに引きずられるより、自分と同じ存在に引きずられやすいとうことは間違いない。強いて言うなら、ゴジラとDNAコンピュータとでは、従弟と一卵性双生児ぐらいの違いなんだから近い方に引っ張られるのは当たり前と言える。
「ゴジラが間もなく、作戦エリアに来ます!」
「深手を負ったゴジラと、メカゴジラに寄生してる使徒か……。どうなる? この戦い…。」
「尾崎…、頼んだぞ。」
 ゴジラの接近が間近に迫り、あとは勝敗がどのように決するか待つしかないと熊坂達は覚悟した。




***




 無機物やら有機物が焼けた、不快な悪臭がした。
 その匂いを嗅いで、ツムグは、目を覚ました。
「あれ、……ここは?」
 そこは
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