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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第七話  椎堂ツムグの決意 その1(※一部書き換え)
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ツムグ。
 それぞれがそれぞれの理由で奔走している間に、異変そのものが動いていた。
 ネルフの中枢であるMAGIをリツコに悟られず支配し、本部全体に仕掛けられている対ミュータントの仕掛けを巧妙に操り、風間らに気付かれず行動した。
 ソレは、怪獣王の細胞を持つ椎堂ツムグの本能と直感をも騙すため、ネルフ本部の地下深くに隠された己に近いモノを利用した。
 そうすることで椎堂ツムグから自分の身を守るために…。
 ツムグが感じ取った異変の元凶は、自分が手引きして招き入れた反乱異分子がネルフの電力系統を落とす瞬間が来た時、最後の仕上げだと笑みを浮かべ、自分が収容されているドッグから抜け出し、地上を目指した。

 第三新東京のネルフ本部の真上では、ザトウムシのような形をした使徒、マトリエルが現れていた。




***




 マトリエルが出現したことで地球防衛軍の基地の本部は大忙しだった。
「あのバカは、どこで油を売ってるんだ!?」
 あのバカとは、椎堂ツムグのことである。
 正式ではないが機龍フィアのパイロットであるツムグがどこを探してもいない、いつもなら親しい人間が探すか、どこからともなく自分から来るかして機龍フィアに乗るのだが、今日に限っては姿が見えないのだ。
「だから奴のは監視を見直すべきだと進言したのだ! どうするのだ!」
「使徒は第三新東京の中心。つまり地下のネルフ本部の真上の位置に急に出現したらしいな、まったく…、使徒はどこからどうやって現れるのか分からん!」
「機龍フィアは、ツムグじゃなくとも操縦できる! 適当にパイロットを見繕って出撃させるしかない!」
「だが、G細胞完全適応者以外のパイロットについての機龍フィアの起動とシンクロ実験の成果は、まだ1割にも満たされてない! 例えミュータントのエースを乗せてもただの木偶だ! 自動操縦の方がまだマシだ!」
「なら自動操縦で行けばいいだろう!」
「そうと決まれば機龍フィアのDNAコンピュータのオートパイロットプログラムによる使徒の迎撃をせよと、ネオGフォースに指示を出せ!」
「よろしいですね! 波川司令!」
「ええ…。どこへ行ったの? ツムグ…。」
 ツムグがいないことで迷惑被っている司令部は大変だった。


 地球防衛軍が右往左往して、ネルフはネルフで停電事件が起こっている間。
 使徒マトリエルは、ザトウムシのような大きな足を折り曲げ、地面すれすれに体を降ろすと、下腹部の目玉のような部分から、ドロドロと液体を吐きだし始めた。
 液体は地面を溶かし、その下にあるネルフ本部を覆い隠す装甲を少しずつ溶かしていった。


「……地味だな。」
「地味ですね…。」
 前線に配備された地球防衛軍の
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