第七話 椎堂ツムグの決意 その1(※一部書き換え)
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った扉の一つから白衣をまとった金髪の女性が出てきた。
その容姿を見て、風間はすぐにこの女性が誰なのか思い出した。確か地球防衛軍がまとめたネルフの要人リストで一番重要な存在だと明記されていた…。
「赤木リツコ…。」
「まあ、私のことをご存知なの? 光栄だわ。」
リツコは、悪戯っぽく微笑んだ。その美しく妖艶な表情に、風間は思わずたじろいた。
年頃は、自分にぶつかってつっかかってきたミサトと同じぐらいなのだが、随分と雰囲気が違う。同じ女なのにこうも差が出るのかと風間は無意識に感心した。
「何か困った事でも? 私でよければ力になりますわよ。」
「……エヴァンゲリオンは、どこにある?」
大人の女性の雰囲気が前面に出ているリツコが年下の風間にそう言うと、風間は、遠慮なく言った。
するとリツコの雰囲気が変わった。表情も硬くなり、風間に向ける眼差しが鋭くなった。
「理由を聞かせてもらえるかしら?」
「確認したいことがある。見せてもらえるだけでいい。」
「…分かったわ。案内するからついてきて。」
リツコは、背中を向けて歩き出し、風間はその後を追った。
リツコと風間が通路の先へ進んでいった後、二人の後方にある通路の曲がり角から、そ〜っと椎堂ツムグが顔を出した。
「風間くんは、仕事ついでの調査か…。尾崎みたいにお人好しじゃないから適任かも。あの方向…、赤木博士が見せるのは、参号機か…。零は暴走した後のまま放置だし、弐号機は絶賛修理中だし、五号機は未完成だし…、初号機は………、あっ! 忘れてた、俺の目的は、初号機だった! 俺の馬鹿! 機龍フィアのDNAコンピュータの接続で頭がボケたかな? まっ、いっか。急ご。」
などと独り言を口走り地団太を踏んで、大急ぎで違う方向へ走って行った。
一方では。
「あーもう! あいつ(風間)どこ行ったのよ、まったくぅ! ってここどこよ! 仕方ない…リツコに電話しよ。…………ちょっとぉ、電源切ってるってどういうことよ! リツコーーー!」
薄暗い空間にミサトの叫び声が木霊した。
***
リツコに案内されたエヴァンゲリオンの格納庫のハンガーにかかっている黒っぽいエヴァンゲリオン参号機の頭部を、風間は見上げた。エヴァンゲリオンは、LCLに漬かっているので頭部と肩の部分しか見えない。エヴァンゲリオンの全長は80メートルもあるので見えてる部分だけで十分すぎるほどでかい。
「これがエヴァンゲリオン・参号機よ。」
「さんごうき…。」
見た目は、黒っぽい色を抜けば、角がない初号機といった感じだ。口の形や頭の造形は、初号機によく似ている。
だが、形だけは似ていも、何か根本的な部分が初号機とは全く違
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